老いらく 3章(新たな出発)

じゆんのお母さん

じゆんの母親は
「じゆん、今までゆきちゃんと2人で頑張って来たね」
「じゆんが5年前に私に願った事をかなえる日が来ましたよ」
「お母さんは、何時じゅんが気持ちを変えるかじゅんの心の内を見ていました」
「でも、じゆんは誠さんの事を一筋に思い心変わりしなかったね」
「そして、今日此へ誠さんに会いに来ましたね」
誠は、話してるゆきを見てゆきが本当にじゆんの母親のような気になっていた。
じゅんはゆきの手を握り返して
「お母さん、有難う」
「誠に会ったよ」
「お母さんに言われた事信じたよ」
「だから誠と会えた」
と言って、大粒の涙が零れ落ちた。
誠の目からも大粒の涙が落ちていた。
ゆきの口が開いて
「じゅんもう行きますよ」
「誠さん、じゅんとゆきをお願いね」
と言ったとたん。ゆきの体が床に崩れ落ちた。
じゅんは
「お母さん、有難う」
と言ってゆきを抱きしめた。
突然ゆきが
「お母さん、どうしたの?」
と抱きしめている腕の中で声が聞こえた。
じゅんは
「ゆきちゃん、何でもないのよ。何でもない」
と言ってゆきの体をさらに強く抱きしめた。
ゆきは
「お母さん、眠い」
「ゆきちゃん、暑い」
と言って上着を脱ごうとした。
じゅんは
「ゆきちゃん、お外は寒いから着てましょうね」
と言ってゆきの手をそっと握った。
誠はただ茫然と突っ立っているだけであった。
じゅんが
「誠、大丈夫?」
と言って微笑みかけてきた。
「うん。大丈夫だよ」
誠は言ったが何が何だか解らない状態であった。
ほほを抓ってみたい衝動に駆られていた。
大きく深呼吸をして誠は話し始めた。
「じゅん、今の事何が何だか理解できない」
「詳しく話して欲しい」
じゅんはクスっと含み笑いをして
「解りました」
「誠、直ぐ理解できないと思いますが、現実を
見て解ったと思うのでゆっくりと話しますよ」
と言って話し始めた。
じゅんの話が終わった時誠は首を振って
「そ!そんな事があるのか!」
言い放した。
しかしそれは全て事実である。誠は一部始終を
見ていたのである。
次の言葉が無くただ立ちすくんでいる誠であった。
じゆんは
「誠」
と言って誠の目頭に右手の人差し指を
差し出した。
じゆんの人差し指の根元には紫の紐が結びつけられていた。
「お母さんとの約束は終わったのでゆきにこれを渡します」
と言って右手の人差し指から紫の紐を取り外しゆきの右手の人差し指に着けた。
「ゆきちゃん、この紫の紐はお母さんだと思って大事にしてね」
ゆきは
「うん」
と言ってうなずいた。
ゆきがうなずいた途端にゆきの人差し指の根元から紫の紐が消えた。
すると紐が有った指の根元に紫の紐が皮膚に浮かび上がった。刺青をしたように。
じゆんは
「お母さん、ありがとう」
「今度は私がゆきちゃんを守ります」
そう言って一筋の涙が流れた。冬の夜空に一際輝く星が有った。じゆんは冬の夜空を見つめ
「お母さんが私たちを見つめて微笑んでいるよ」
「さあ、座って」
と言いてじゅんはテーブルを示した。
「誠、コーヒーを飲む?」
と聞きながらコーヒーを入れる準備を始めた。
誠も
「うん」
と答えた。
コーヒーメーカからコーヒーの良い香りが室の中に漂ってきた。
誠はコーヒーの香りにつられテーブルに腰を下ろした。
誠はどっと疲れた体にむち打ちながら
「じゆん、こんな俺を許すことが出来る?」
と言いながらじゆんの顔を見た。
じゆんはにこやかに微笑みながら
「うん!」
「だって、誠もゆきちゃんもここにいますよ。」
「私はこの幸せをどんなことが合っても守りす」
誠も
「俺もじゆんとゆきは守る」
「あと何年生きられるか解らないが生きてる限り- - - 」
言葉にならなかった。じゆんは幸せを噛みしめなが1年経ったある冬の木枯らしが吹く寒い日にじゆんは
「誠、私たちこんなに幸せでいいのかな」
と小さな声で独り言を言うように誠を見た。
じゅんは夜の仕事をやめて昼間コンビニの仕事をし、誠は警備の仕事をしていた。
二人合わせて35万円位にはなった。
テーブルでコーヒーを飲みながら誠は
「じゅん、今日弁護士から電話があった」
「俺の両親が残してくれた遺産の件で会いたいと言ってきた」
「俺が失踪した後弟が遺産を引き継いだらしいがその弟が先月亡くなった」
「どこで俺の携帯番号を知ったか教えてくれなかったが」
「俺に会いたいと」
じゅんは
「ふ~ん」
と言ってゆきと話をしていた。
それから数日後誠は弁護士とあった。
二時間ほど話して弁護士と別れた。
家に帰りテーブルに付くと誠は
「じゅん、夕食が済んだら話が有る」
と言ってコーヒーを飲み始めた。
じゅんは
「うん」
「何か重要なこと」
じゅんは何時もの誠と様子が違うのを感じていた。
誠は
「うんうん」
と言ってコーヒーカップを持ったままであった。
三人は何時もと同じように夕食を済ませて
じゅんが
「誠、話いいよ」
「聞くよ」
と言って食器の片づけをした手を拭きながらテーブルに着いた。
誠はじゅんの顔を見ながら
「じゅん、今から弁護士に聞いた話しを話すよ」
じゅんが突然
「誠、コーヒー飲む?」
と言った。
誠も
「うん」
と答えた。
「はい、コーヒーだよ」
と言ってじゅんが誠の前にコーヒーカップを置いた。
誠はカップを持ち上げながら
「じゅんと会って一年」
「夢を見ているような一年だった」
じゅんの顔が曇った
「誠、だったて何?」
じゅんが言った。
誠はその言葉を聞いたとき一瞬ビクとした。
だった、と言う事は過去の事である。
誠は無意識の内にこの一年を終わろうとしていたのか。
いやそうではない、今から始まる未来を考えて今を終わろうとしているのである。
誠は穏やかな口調で
「じゅん、今の暮らし幸せかい」
「不満は無いかな」
じゅんは
「幸せよ、不満なんて無いわ」
「ゆきちゃんと誠がいれば何にもいらない」
「今のままでとっても幸せよ」
と穏やかな口調で言った。
誠は何て話を切り出そうと思案していた。
「じゅん、俺の弟が先月亡くなった」
「俺がいなくなって弟が遺産を相続した」
「しかし、弟も1人者だった」
「子供はいなく奥さんも五年前に亡くなったそうだ」
「弟も自分に何かあったら兄の誠に遺産を
相続すると言う遺言を残していた」
と話始めた。
じゅんは
「ふ~ん」
と言って次の言葉は無かった。
誠はズボンのポケットから一通の封書を取り出した。
中から一枚の紙を取りだしじゅんの前に置いた。
じゅんは
「何?」
と言って手にした。
「遺言書コピーじゃない」
と言って誠の顔を見た。
「うん」
誠はじゅんから遺言書のコピーを受けとるとじゅんに話し掛けた。
「東京の葛飾に家と預金があるそうだ」
「詳しくは司法書士に合わなければ解らないが」
と言った。
「ふ~ん」
と言ってじゅんは
「誠、今私たち十分幸せだから無理しないでね」
「誠が悩んでいる姿見たくない」
数日して誠は司法書士に会った。
誠は弟の生前から死に至るまでの一部始終を聞かされた。
誠は団地に返る道々で考えていた。
弟も最後は良い終末では無かったな。
奥さんには先立たれて子供はいない。
幾ら財産が有っても最悪のパターンである。
誠が失踪する前、病気が有るとは聞いていなかった。
と言う事は5年で死に至る病気か?ガンか?
どうであれ弟が亡くなって俺に財産が来た。これが現実である。
誠は時計を見た。6時15分であった。
じゅんに何て話そうか考えていた。
「じゅん、今帰りました」
「誠、お帰り」
「ゆきちゃん、お父さんが帰りましたよ」
奥からゆきが
「お父さん、お帰りなさい」
走って誠に抱き着いた。
「はい、ゆきちゃん、お土産」
シュウクリームの箱を差し出した。
「ありがとう、お父さん」
「お母さん、お父さんがシュークリームを買ってきたよ」
「ゆき、シュークリーム大好き」
と言ってじゅんの所に走っていった。
「お父さん、お疲れ様」
とじゅんは言ったが今日の出来事については何も聞かなかった。
じゅんは誠から話すまで自分から聞くのはよそう
と思っていた。
「じゅん、先生から一部始終を伺ってきたよ」
じゅんは無言であった。
誠もじゅんから一部始終を聞きたいと言えない事は解っていたから続けて、
「今から聞いてきた全てを話すから終わったらじゅんの気持ちを聞かせてくれ」
と言って話し始めた。
じゅんは誠の話が終わった後
「私は誠の事信じているわ」
「誠の思うようにして下さい」
「私とゆきは誠について行きます」
と言って微笑んだ。
「じゅんにそう言って貰うと気持ちが楽になる」
そう言って誠はじゅんとゆきの手を握りしめた。
弟の残した遺産は金町の駅から8分位の所に23
坪の敷地に三階建ての一軒家と6000万円の預金である。
今は東新宿にある都営団地である。広大な公園が
あり緑は十分に有り環境は申し分ない所である。
建物は古く部屋は狭いのが難点と言えば難点である。
部屋の中に入れば外観とは似ても似つかないくらい綺麗で清潔になっている。
じゅんの人がらかなと誠は思っている。
「じゅん、今度の日曜日に金町に行ってみようか」
とじゅんに尋ねた。
「うん。いいよ」
じゅんは答えたが少し動揺しているような感じがした。
「ゆきちゃん、日曜日お父さんと3人でお出かけよ」
とゆきに向かっていった。
ゆきは
「動物園に行くの」
と聞いた。
じゅんは
「かもね」
と笑顔で答えた。
その夜三人は川の字になって寝た。
日曜日3人は金町に家に向かった。
家の場所は司法書士より教えられた住所から
インターネットで検索して有った。
家に着いた。
真っ黒い四角な三階建ての一軒家で車一台置ける駐車場がある。
ゆきが
「誰のお家」
誠は
「ここはお母さんとゆきちゃんのお家だよ」
と答えた。
「え!お母さんとゆきのお家?」
ゆきは不思議そうな顔をした。
今じゅんが何を考えているか想像できなかった。
誠は
「じゅん今何を考えている?」
誠はじゅんに尋ねるとじゅんは
「今は何も考えていない、考えられない」
「ゆきを身ごもってから今まで生きるのに精いっ
ぱいでお金もなく団地暮らしをしてきた」
「ゆきを生んで夜の仕事もして来た」
「でも、誠と会える日が近づくので夜の仕事は止めました」
話をしているじゅんの目から一筋の涙が落ちた。
「そんな私に今この家がじゅんとゆきの家だよと
言われても実感が湧かない」
誠も胸にじ~んとくるものが有った。
「じゅん、ゆきごめんよ」
「ううん。ゆきも私も今は幸せだから誠の事は何とも思っていないよ」
じゅんの瞳から大粒の涙が零れ落ちると共にゆきをしっかり抱きしめていた。
誠の目からも涙が落ちていた。
家の中には入れなかったがしっかりと家の様子は目に焼き付いた。
誠は
「さ、帰ろ」
と言った3人は駅に向かって歩き始めた。
駅の前にマックが有った。
「ゆきちゃん、マックで何か食べようか」
誠はじゅんを見ながら言った。
「ゆきちゃん、お父さんと3人で食べようか」
とじゅんはゆきちゃんに尋ねた。
「うん、ゆきはハンバーグを食べたい」
と言う問いかけにじゅんは
「ゆきちゃんはハンバーグ大好きだもんね」
「ゆきハンバーグ大好きだよ」
3人の会話は弾んだ。
誠は家に帰りじゅんと本音で話をしたいと思っていた。
家に帰りじゅんは
「あ~疲れた」

「誠、シャワーする?」
「うん、シャワーしてからじゅん話があるんだけど」
誠は言った。だぶん誠からその言葉が出るだろう
とじゅんは予感していた。
「今日の金町に行った話?」
「そうだよ」
と誠は答えた。
「いいよ」
じゅんは返事した。
シャワーを浴びてすっきりした誠は
「じゅん。じゅんの本音を聞かせてよ」
「これから3人の生末を考えた」
じゅんも本当の気持ちを話そうとするが何が本当
であって何が偽りなのか自分でも解らなくなっていた。
「うん、解った」
と言ってじゅんもシャワーを浴びに行った。
じゅんはシャワーを浴びなが今日一日の事を振り
替えっていた。
じゅんの口から
「お母さんに会いたい」
と一言こぼれ落ちた。
言葉と一緒に一筋の涙流れた。
その時ゆきが
「お母さん、指が熱い」
と言う大声が聞こえた。
じゅんはバスタオルを体に巻き付け浴室から飛び出た。
誠も声に驚き室から飛び出た。
「ゆき、どうしたの!」
じゅんが言うと右手の人差し指をじゅんの目の前に差し出した。
「熱いの!」
ゆきが言うとゆきの指から紫色の模様が消えた。
消えると同時にじゅんの指に紫の紐が巻き付いた。
じゅんの人差し指が輝き始めた。と同時に
「じゅん」
と言う声が聞こえた。続いて
「誠さん、ゆきちゃん」
の声がした。
ゆきが喋っている。
じゅんは、あ!と思った。
「お母さんだ!」
「お母さんだ!」
じゅんは叫んだ。
ゆきの口から母親が話し掛けていた。
じゅんは
「おかあさ~ん!」
と言いながら大粒の涙が零れ落ちた。
「お母さんは今日の日が来る事を解っていました」
「じゅん、ここまでの事はお母さんにも解ってい
ましたが、これから先は3人で進んで下さい」
「お母さんも解りません」
「お母さんはあなたたちと会うのはこれが最後です」
「誠さん」
「ゆきちゃん」
「じゅん」
と言って言葉が切れた。
じゅんは
「お母さんありがとう!」
と言ってゆきと誠を抱き締めた。
じゅんの右手の人差し指から紫の紐は消えて無くなっていた。
しばらくの間3人は呆然と抱きあっていた。
誠が口を開いた。
「じゅん、ゆきちゃんこれから新しい人生が
始まる」
「何が起こるか解らないがじゅんとゆきは
絶対に守る」
誠のその言葉にじゅんは
「うん」
と答えるのが精一杯であった。
じゅんはお母さんから貰った紫の紐は消えてしまったが
今度は私がゆきの指に付ける番であると思っていた。
その夜三人は川の字になって寝た。
それから数日経って司法書士から金町の家のカギを貰った
誠は引っ越しの準備を始めた。

誠はじゅんと知り合った時のことを思い出そうとしていたが
なかなか思い出せないでいた。
ただ解っているのは6年前のベットでのじゅんの一言である。
「誠、お尻が冷たい」
この言葉が始まりだなと思った。
引っ越し当日近所への挨拶は一通り終わった。
誠は車が無いので電車で金町まで行くことにした。
引っ越し屋は金町の家には3時に着くと言っていた。
今は12時まだ三時間あると誠は思った。
ここから電車で金町には一時間半で着くから食事する時間はあると考えた。
「じゅん金町で食事しようか?」
「うん、良いよ」
「ゆきちゃんも良いですね」
じゅんはゆきに言い聞かせるように聞いた。
「ゆきはお母さんとお父さん三人ならどこでも良いよ」
じゅんは
「うん」
と言って答えた。
金町の駅前で食事をして家に着いたのは2時45分。
まだ15分あると考えている内に引っ越し屋さんが到着した。
誠はご苦労様と言って家のカギを開けた。
家に入ったのは2回目。
まだ隅々まで解ってはいない。
誠は
「取り合えづ1階の右の部屋に荷物を入れてください」
「もし入りきれないものが有りましたら左側の部屋にお願いします」
と言った。
じゅんに
「じゅん、引っ越し屋さんに何か冷たいものを買って来て」
と言って2階に上がって行った。
引っ越し屋が帰った後3人は2階のリビングでテーブルに着いた。
「お母さん、ここゆきの家ですか?」
じゅんは
「そ~よ。お父さんとお母さんとゆきちゃんの家ですよ」
ゆきは
「ふ~ん」
と言って首を傾げた。
じゅんは
「誠、夕食は家で食べる?」
誠は

「スーパーに行って買い物をして家で作って食べようか?」
じゅんとゆきは
「賛成!」
大きな声で言った。
3人は駅前の大型スーパーに行き買い物をした。
買い物をしながらじゅんは
「今日は奮発しましょうか?」
誠に問いかけた
「うん、そうしよう」
じゅん、ごめんね苦労ばかり掛けて」
じゅんは
「ううん、良いの」
「誠とゆきがいればそれで幸せよ」
じゅんの言葉に誠の心は揺れ動いた。
じゅんは果物、野菜、パン、ケーキを買った。
「誠、一杯買いすぎたかな」
じゅんは気まずそうに誠の顔を見た。
誠は頭を横に降り笑顔を見せた。
じゅんは
「誠、愛してる」
声を出さず口パクで言った。
誠も
「愛してる」
口パクで答えた。
ゆきが不思議そうな顔をして二人を見ていた。
大きな買い物袋を下げて川の字になって帰ってきた。
三人は夕食を済ませてリビングでテレビを見ならじゅんは
「誠、私何だか変になりそう」
「こんな広いリビングでくつろいでいる」
「考えられない」
テレビの前でゆきも遊んでいるが何か動作がぎこちない。
テレビがニースが流れているが誰も見ていないし聞いている様子もない。
じゅんが
「誠、ゆきちゃんここに来て」
と言ってリビングの真ん中に座り込んでいた。
「今からとっても大事になお話をします」
「私のお母さんから頂いた絆の紐が消えました」
「絆の紐とは私が指に着けていた紫の紐です」
そう言うと時はポケットから紫の紐を取り出しました。
「この絆の紐を誠とゆきちゃんの指に着けます」
「私が亡くなって二人に何か有った時一度だけ願いを聞きます」
と言って二人の人差し指にくくりつけた。
誠は
「じゅん、私はこの絆の紐は要らないのでは?」
と言った。
じゅんは
「そう言うと思いました」
「誠は年だからと言いたいでしょう」
じゅんは人の生き死には誰にも解りません。
いつ誰がどうなるか解りません。
だから何があっても良いようにしたのです。
このような話をじゅんはして終わった。
誠はじゅんの事を今更に凄い女性だと思った
俺には過ぎた女性だとも思った。
こんな人を俺の様な男の餌食にした神様も酷い神様だと自問自答をしていた。
その夜三人は三階でフローリングに布団を敷いて川の字になって寝た。
引っ越しにあたって誠とじゅんは仕事を止めてゆきも保育園を止めた。
誠とじゅんは金町で一から出直しだと意気込んでいた。


老いらく・年の差を超えた愛に続きます。

老いらく 3章(新たな出発)

老いらく 3章(新たな出発)

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-05-16

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