フレーフレーあたし
降りてくる霧
一人だけ 女 描く
胃が痛いが心配すんな
「無駄なこと考えない主義なの。リルだけでいい」
朝靄は やさしい
眠剤でうすれゆく言葉
「リルとキスした人うらやましい、あーん(泣)」
おまえを探す
紫煙の煙まみれに
ヘビースモーカーの目覚めは
夏に変わりゆく
おまえで埋まった日々が増えてゆく 恋しさの日々
どこを歩いているんだろ
恋しい 手をつなぎたい
休日の午後
寂しさが同じ量だといいなんて中学生かよ
この恋
一日の中で一首だけでいい
おまえで名作が描きたいな
平和な日々も寂しさのテロ
おれのなかでおまえ爆弾炸裂
コーヒー
せっせと流し込む
一日を創る
半袖になるこの頃
寂しさは
子供のように素直ならいい
短歌
毎日
ラヴレター
駆け引きを しないできないから
想いの草原は蒼だけの光
うれしさと寂しさ
半分こ
恋はピンクと青が交じり合う色
夢中
英語でCrazy Feelingらしい
やっぱバカだよな
見守る気持ち
ルー・リードと決めている
いつか行こうコニーアイランド
物語
起伏のない日は楽でおだやかにアンナを想っている
スコッチでシングルモルトの恋
シェリーの樽で
おまえ酔わせたい
まどろみが解けないうちに書き留めたい
街が恋の背景になる
こんなおれ
愚かで首ったけの言葉が
おまえを彩れたらいい
「求めすぎたら怒るくせに」
カボチャのスープで
今夜 包んでやろう
「なるべく泣かさないでね」
迷子にならないさ
観覧車に乗っている
世界は二人のために創られたんじゃない
二人
想いあう
奇跡
もらうより
あげられたらいい
「あたしは優しくないの。リルだからなの」
「浮気するときはひと言、言ってね。でもあたしのこと考えてして」
決して思いたくないんだ
おまえ 寂しがってくれたらいいなんて
おまえ いない 夕刻
おれは 祈るかもしれない
「神さまっているよー」
いつも思ってくれて考えてくれる
いまおまえもきっと寂しい
「リル怒ったときは脱ぐわよ」
そんなに機嫌とるなよ おれは優しい
「あたし、とても言葉を大事にし始めたの。リル、“言葉の人”だから」
「リルの“寂しい”は綺麗だけどあたしの“寂しい“はただの“寂しい”よ」
「リルほど寂しくはないわよ」
寂しがりやを比べあう恋人たち
「あたしの寂しいは本当に寂しいの」
声が小さくなるおまえ
「決めたの。一週間、こんにゃくと、ところてんよ。太ったんだから」
「すごい美人になった夢を見たよ」
「いまでも十分美人なのに」
「リルって美人は嫌いなの?」
「どれだけ愛されてるかを重視だね」
「愛してるのよ。浮気してもいいのよ。だけどあたしだけのリルでいて」
「ぽつんと一人ぼっちが怖いのよ」
いつも相槌が哀しげだった
「こんなあたしでも生きていいのなら生きるよ幸せにして欲しいわ」
「どんなあたしでもあたしの味方。頑張れ、あたし。フレーフレーあたし」
確かめる方法 セックス以外にあればいい
アンナ愛している
この先はいくつの苦難に包囲されるのか
夕暮れが揺れている
信じるかい
もうどこまでもおまえだけさ そう決めた
夕暮れを蹴る
いつまでも愛せたらいい
たとえ天文学的奇跡であっても
フレーフレーあたし
内容も合わせて、タイトルが気に入っている。
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