微睡
夜が明ける前の空気みたいに
どろっどろに
煮崩れて、溶けて
汚く、暗く
そのくらいの終わり方がいいよ
綺麗な終わり方なんて綺麗なだけだからさ。
今日も帰ってこなかった
2人の部屋だよなんて笑ってたくせに
2つの歯ブラシとマグカップ
無機質な存在感
私1人取り残された気分。
こんなにほったらかしやがって
今度会ったら絶対別れ話してやる、とか
いつもいつも思うんだけど
顔を見てしまったら
声を聞いてしまったら
そこで私の負けが決定
馬鹿みたいに惚れている。
馬鹿みたいに好いている。
彼を?恋を?彼に恋してる自分自身を?
ああもうどうだっていいや
あと30分もしないうちに朝だ
甘えて、甘やかされて
依存して、依存されて
ギブアンドテイク
恋愛ってそういうもん。
ギブ、ギブ、ギブ、ギブ。
いつかのテイクのために
私は毎日毎日愛を注ぐんだ。
微睡