こころ

さらさら

しゃらん、

さらさら

かたん。


夏の夜の風はやわらかい

やさしい音とその手で

あたしをくるんでくれる

さらさら

しゃらん。


だけど決して

力のこもることのないもの

こころに似た

そんなもの

触ることができる

握りつぶすことも

だけどほんとは

心臓も胃袋も腸もない

わたしはそのおなかを満たしてやれない

その胸を引き裂いて

苦しめることもきっと


きもちに似た

そんなもの


ただわたしを、くるむだけ

こころ

こころ

なんとなく思いついた詩です

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-05

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