ジャンケン

恋愛系書いてみました!!
いやぁ~難しい!女の子の気持ちをかくのに結構とまどいました。ちょっとごちゃごちゃしてる点もありますが、自分の気持ちに似せて書いてみました。2つ上の先輩何かは俺の気持ちそのままです(笑)ちょっと自分も楽しみながら書いちゃいました!ぜひ読んでみて下さい!!

俺らの関係

俺は萩原悠斗。13歳で中1。俺には幼馴染の奴がいた。名前は鈴木朱莉同い年で同級生。俺と朱莉は、家もそう遠くはなかったから、毎日一緒に登校してた。俺はその頃は2人っきりで歩いてても、何とも思わなかった。周りが、「あの2人付き合ってんじゃね?」とか「お前朱莉好きだろー?」とか俺を小馬鹿にしてくるが、俺はそんな気はないし、特に何とも思わないから無視してる。俺には別に好きな人いるし。でも、最近朱莉の様子がおかしかった。周りの噂を聞いていたら、朱莉は俺の事が好きらしい。確かに朱莉はそこそこ可愛かった。活発で、元気で。でも、俺の恋愛対象ではなかった。俺ら幼馴染はいつもやっていた事があった。朝1番、目が合った瞬間、ジャンケンをする。それで勝ったほうが相手に命令する権限を得る事ができていた。初めは俺らは色んな条件を出した。帰りに学校から家までダッシュ、死んだフリ。バカな事ばっかりやってた。俺らお互い、命令されたことは必ず行っていた。


断ち切られた仲

中学に入ってしばらくたった夏休みに、朱莉が俺にジャンケンで勝った。俺は条件を楽しみにしていた。
「ほら、早く言えよ。何でもやってやる。」
朱莉は何か戸惑っていた。
「どうしたんだよ。」
「本当に…何でも?」
「は?それがルールだろ。」
「うん…。」
俺はだんだんイライラしていた。
「早く言えよ!なんだってやってやる!俺にできねえ事はねえ!」
「じゃあ…キスして。」
「え…。」
一瞬あいつが何言ったか分からなかった。俺はあいつを恋愛対象だと思った事はない。俺はしばらくの間黙っていたが、あいつの頬にキスをした。何か嫌だったがした。
それからだ。俺があいつに対する態度が変わった。まず、朱莉とは呼ばず、あいつ、そいつ、と読んでいた。話かけるときはいつも、おい。だった。それからジャンケンでは俺がずっと勝者だった。俺はキスした次の日、あいつにジャンケンで勝った。そしてこう言った。
「次のジャンケン、グー出せ。」
と言って、俺はパーを出す。そんなつまらないジャンケンだった。俺はジャンケン何てしたくなくなった。夏休みの中盤だっだ。俺は学校が開くギリギリの時間に登校して、あいつと会わないようにした。俺はサッカー部で、あいつは野球部だった。今日は、あいつの姿が見えなかった。帰りに、野球部の友達に聞いた。
「今日、あいつきたか?」
「あいつってだれだよ。」
「あー朱莉。」
俺は少し荒い声で答えた。
「朱莉?来てねえぞ。お、まさかの両思いか?」
「は?なにいってんだ。」
「ん?だって朱莉お前のこと、好きやん?」
「は??意味分からん。」
「え、知らんの?学校中の噂だぞ~。バカップルって。」
この時朱莉が俺の事を好きなんだと知った。俺は頭が混乱してた。帰りは自転車に乗って帰った。何だかイライラした。帰り道にあいつの家の前を通った。俺はあいつの家の前でブレーキをかけた。
「お、おい…。」
「何。」
野球部の服装。玄関の前にたっていた。頭下げて帽子をかぶっていたから顔が見えなかった。
「もう…部活終わったぞ?」
「ふざけんな!私はあんたが来るまでずっとまってたんだよ!」
「お前…何で…。」
「好きだから…悠斗が好きだから!」
あいつは泣いていた。
「な…。」
「何で前みたいに朱莉って呼んでくれないん?私がキスさせたのも悪かったけど、私…。」
「俺はお前の事、好きじゃない。」
俺は少しイライラしていたから冷たい口調で言った。
「何で…」
「何でって、俺には好きな人いるし。」
「誰。」
「は?何で言わないといけんのや?」
「何年。」
「2つ上。」
「何部。」
「テニス。」
「そ。」
「そうでございますお嬢様。」
俺はバカにする様な口調で言った。
「死ね。」
「はぁ!!??」
あいつは「死ね」と言い捨てて自分の家に入って行った。
あいつは翌日から部活に来ていた。何も楽しくない夏休みが続いた。本当につまらなかった。クーラーつけて家で一人でゲームしてた。いつもだったらあいつと2人で馬鹿やって、遊んでた。でも俺はつぶやいた。
「知るかそんなもん。」


暇な毎日と元の生活

そんな毎日が続く夏休み。
「あー誰かと遊びてーなー。」
俺の家の近くにはあいつの家ぐらいしか無かった。
「宿題やるか。」
俺はそれから毎日、アホみたいに宿題をやった。3日で宿題が終わってしまった。
「以外に早く終わるもんだな。」
そしてまた暇な毎日が続いた。夏休み最終日だった。部活は無くて、どうせ暇だったから寝てた。そしたら1階から、
「悠斗~朱莉ちゃんが来てるから降りておいで~。」
「んぁ?」
俺は寝ぼけていて、パジャマ姿で1階に降りて行った。すると玄関には朱莉がいた。
「は?何でお前が?」
「宿題…教えて。」
「え…。」
俺は少しだけ嬉しかった。内心、前の関係に戻りたかったからかもしれない。
「いいよ。」
「本当!?」
「げっ、その顔やめろ。」
「何で。」
ちょっとムスっとしていた。いつもの朱莉だった。
「まあ、片付けてくるからちょっと待ってて。」
「うんっ。」
俺は自分の部屋に上がり、部屋を見回した。
「何か、片付いてんな。」
俺は朱莉を呼んだ。
「朱莉~上がって来いよ。」
「片付け早っ!」
こいつ…もう上がって来てやがる…
「まあな。俺の部屋は元々綺麗だから。」
「自慢すんなバーカ。」
「宿題教えてもらう奴がでかい口たたくなアホ。」
朱莉は笑っていた。
「何笑ってんだよ。腹立つな。」
「いや、なんか…前の幼馴染に戻ったみたいで。」
朱莉はちょっぴり泣いていた。
「まあ…いいから入れ。何が残ってんの?」
「プリント系全部。」
「はぁ!?お前夏休みなにしてたんだよ!」
「悠斗の事考えてた。」
「めんどくさいやつだなぁ。ほら、さっさとうつせよ。」
「あんがと。」
いつもの朱莉だった。俺もうつすのを手伝った。「字がきたなーい」とか、「あれ?ここ違うぞ?」とか言われたけど楽しく過ごせた。宿題が終われば2人でゲームしてた。夕方まで。夏休みで1番楽しかった。俺は1つ疑問に思う事があった。
俺…朱莉のこと好きなのかな…?


登校日

翌日、夏休みあけの登校日だった。俺は夏休み前と同じ様に、朝から登校して、朱莉の家の前でジャンケン。一緒に登校した。でも、1つだけ違う事があった。まだ俺は勝ち続ける方法を使っている。
「また俺の勝ち~。」
「も~また同じ。つまんないの。」
いつも通りだった。校門の近くまで来た。後ろから声が聞こえた。ふと後ろを見ると、先輩がいた。
「どうした悠斗。顔赤くして。」
「何もない。」
「ん?」
朱莉は後ろを振り向いた。絶対バカにされると思った。
「なるほどね。」
…それ以上何も言われなかった。後ろから声が聞こえた。
「あれって…噂のカップルじゃない?」
「だよね、私も思ってた。でも、何であんな離れて歩いてるんだろ。」
俺は初めてカップルだなんて思われたくないって意識した。俺は「カップルじゃありません!」と叫びたかった。でも、言えなかった。後ろをチラチラ見る事ぐらいしかできなかった。
「あの男の子こっチラチラみてくるよ?」
「かわいいね。」
…かわいいそう言ったのは明らかに俺の好きな先輩だった。
「悠斗、もしかして竹内先輩のこと好きなん??」
「う、うん…」
「へぇ~。」
そう、俺の好きな人、この中学の3年生、竹内美月先輩だった。髪は長い。黒。結ぶときもあった。テニスしている姿はとても愛らしくもあった。そんな先輩に俺は惚れた。俺は恥ずかしくなって、走って校門へ入った。
「ちょ、悠斗!」
無視して走った。
「面白いカップルだね。」
「うーん…私にはカップルには見えない。」
「美月どうした?そんな真剣な顔して。」
「ん、ああ。何でも無いよ。」
「変なの。」


先輩

俺は一日中先輩のあの一言を考えていた。「かわいい」確かに、竹内先輩の声だった。授業なんて集中できなかった。4時間全て無駄に過ごしたみたいだった。
「あーだりー。」
「ご飯どこで食べよっか悠斗。」
「今日は1人で食べていい?」
「屋上?」
「うん…何か気分のらなくてさ。」
「分かった。じゃあ、放課後いっぱい話そ。」
「うん。」
俺は屋上へ行った。1人になりたい時はいつも屋上に行く。朱莉はそんなときは1人にしてくれた。ゆっくりと、階段を登り、屋上のドアを開けた。
「誰…?」
人がたっていた。スカートだから、女子生徒だという事は分かった。朱莉…?
「こんにちは。萩原君。」
「え…竹内先輩!?」
俺はとてつもない声量で叫んだ。
「しっ…誰か来ちゃうと困る。」
「あ、ごめんなさい!」
「面白いね。萩原君って。」
先輩は笑顔だった。とても可愛かった。
「一緒にお弁当食べない?」
「いいんですか…?」
「うん、萩原君が付き合ってなくて、萩原君がいいなら。」
「付き合ってません!てか、むしろ一緒に食べてください!」
ろれつが回らなかった。
「本当面白いね。」
俺と先輩は一緒に弁当を食べた。
「あの…何で俺なんかと?」
「ん?いや、朝の事が気になって。」
「それなら朱莉に聞けば…」
「ううん。私、女の子と話すの苦手だから。かと言って男の子とはほとんど話さないんだけどね。」
こんなに近くで先輩の顔を見れるなんてとても幸せだった。フェンスを越えて落ちようかとも思った。
「どうしたの?もしかして、私の顔にご飯粒付いてる!?」
「ち、違います!!ただ…。」
「ん?どうしたの?」
とてもドキドキしていた。本当に可愛かった。ここで好きって言うべきなのか…どうなのか…。
「悠斗君は以外に無口だな。ペコっ。」
「あ…。」
ペコっと、おでこを叩かれた。俺はその場でぶっ倒れてしまった。
「え!?私そんなに力強かった!?」
「ち、違います!その、暑くて、頭がクラ~ってしてて…。」
「え、あ、ゴメンね!変な事して。」
「いや…大丈夫です。」
「あ…。」
「あ…。」
弁当箱がひっくり返って中身が完全に飛び出ていた。
「あ~あ。これじゃ食えねえや。」
「本当…ゴメンね…私のあげようか?」
「はいぃぃ!あーんってやって下さい!!」って言いたかったがやめておいた。
「大丈夫です。大体は食べたので。」
「ん~じゃあこのウインナーだけでも。」
え?
「はい、あーん。」
ヤバイヤバイヤバイ!何この急展開!こんな幸せ事あるか!悠斗!ここでチャンスを逃すと2度目は無いぞ!
「あっちぃなぁ~。」
誰か来た…?
「ヤバい!先輩隠れて!」
俺と先輩は近くの壁の隙間に隠れた。
さっききた男たちが帰るまで動く事はできなかった。
「ここもあっちぃな~。」
「教室とかわんねー。」
「戻るか。」
声が聞こえなくなった。俺たち2人は弁当を片付けた。
「結局私のお弁当もグチャグチャだー。」
「ごめんなさい…。」
「何で悠斗君が謝るの?大丈夫。おやつあるから。」
「おやつですか?」
おもわず笑ってしまった。
「何で笑うんだよぉ…。」
2人で笑いあった。
「あの…今日帰り、途中まで一緒に帰りませんか?」
「うんいいよ。」
「じゃあ、部活後に。」
「うん。また。」
「では。」
「私の誘いに乗ってくれてありがとう。」
俺は笑顔で返事を返した。俺が屋上の階段をおり様とすると、
「待って。忘れ物だよ。お弁当。」
あれ…確かに持って行ったはずなのに…。
「あ、ありがとうございます。」
弁当箱を渡すとき先輩が俺の耳元で何かを言った。
「…だよ。」
初めが聞き取れなかった。先輩は急いで階段をおりていった。
「え…今…。」
好き…?


放課後

帰りのホームルームが終わり、部活の時間に入った。
「朱莉ー。」
俺は手招きした。
「俺今日さ男友達と帰るから…ゴメン!」
「お、珍しいな。いいぞいいぞ。それじゃあ…明日の朝、約束な。」
「うん!」
お互い手をふって、部活へと向かった。野球部の方がサッカー部より若干早く終わる。サッカー部で片付けが終わったときは、野球部はほとんど皆帰っていた。校門の近くの木の影に、先輩の姿が見えた。
「先輩。」
声をかけたらこちらを向いて、ニコッと笑顔を見せてくれた。
「お疲れ様。」
「行きましょ、先輩。」
俺と先輩はゆっくりと歩きながら帰った。周りは、「浮気?」とか、「あの2人付き合ってんのかな?」とか言っていたが気にならなかった。俺は帰り道、階段で何と言ったのかしつこく聞いた。けど、先輩は教えてくれなかった。そして、先輩の家が以外に近くだと知った。俺は先輩のアドレスを聞いて、家に帰った。


離れていく関係

その夜、先輩とよる遅くまでメールしていた。
「先輩って彼氏いるんですか?」
「さあーどうでしょう。」
「悠斗君の好きな人って?」
「さあー誰でしょう笑」
こんなメールだった。夜中の2時ごろ、
「そろそろ寝よっか。」
「まだ先輩とお話したいです!」
「じゃあ明日一緒に話そうよ。」
「帰りですか?」
「違う、行き。」
「約束があるんです(-。-;」
「誰と?」
「朱莉と。」
「私と朱莉ちゃん、どっちが大事?」
「それは…
先輩です。」
「なら私と一緒に行こ!」
「じゃあ早めに。」
「うん。6時30ごろ。」」
「了解です。では、オヤスミです。」
「おやすみ。」
俺は完全に先輩に惹かれていた。もう3時だった。
「おそくなっちまったな…。」
俺は朱莉にメールして寝た。
「俺、明日母さんの車に乗って登校するから、一緒に行けない…ゴメン!」


不思議なこと。

翌朝、目を覚ますとメールがきていた。
「ひっどーい。けど許す!」
「本当、ゴメン!」
送った。俺は朝食をすませ、先輩の家へと向かった。先輩は家の外に出てきた。
「先輩!おはようございます。」
「あ、萩原君。おはよう。」
俺は何だがいつもの先輩じゃないように見えた。
「どうしたの?変な顔して。」
「いや…」
「さ、いこ?」
手を差し出された。俺と先輩は手をつなぎ、登校した。
「あの…先輩の好きな人って誰ですか?」
なんだかききたくて言ってしまった。
「萩原君。」
「え?」
「3年のね。」
「何だ…。」
「顔赤くして可愛いね。」
「な、ヒドイです先輩…。」
てか…この学校に萩原2人もいたっけ?まさか…告白??
「ひどく無いよー。」
そんな会話がずっと続いた。手はずっと繋いだままだった。けど、何だか先輩の手はひんやりしていた。
俺らは学校についた。誰一人として登校していなかった。
「また、今日の昼休み屋上で。」
「はい。」
俺は教室に入った。すると、すぐに朱莉が入ってきた。
「おっはよー。今日は早いな。てか、悠斗誰と喋ってたん?」
「は!?」
意味が分からなかった。
「何でお前喋ってたこと知ってんの?」
「え、後ろからついてきてたよ?いくら呼んでも無視するし、ずっと楽しそうにひとり言言ってるしさー。」
「は??俺、先輩と歩いて学校来てたし。」
やべっ!言ってしまった!
「え…。」
「いや、そのだな、朱莉?」
「悠斗…辛かったんだね。ゴメンね…。」
「へ?何改まってんの?」
本気でわけわからなかった。
「今日も、1人でお弁当食べるの?」
「うん…。」
「一緒に食べさせてよ。」
別に否定する理由がなかった。
「うん…。」
俺らは弁当を一緒に食べることになった。


先輩の死

今日も授業にはほとんど集中できなかった。昼休み。朱莉と一緒に屋上へ行った。
「実はな、竹内先輩も呼んだんだ。」
「え?」
「いや、今日朝話しててさ。」
「ちょ、ちょっと待ってよ。竹内先輩、昨日亡くなったよ?」
屋上には誰も居なかった。
「いつ…どこで…?」
「昨日。夜に出かけたときに交通事故だって。」
「何だよそれ…昨日、一緒に帰ったし、メールもしたんだぞ!?」
「え…そんなはずないよ…。」
「いやある…絶対…ある!」
俺はメールを開いた。
「ほら…こ、ここに…」
俺はとても怖くなった。メールに書いてあったもの。
「このメッセージには本文がありません。」
「悠斗…何これ…。」
「し、しるかよ…」
手が震えていた。次のメール。
「このメッセージには本文がありません。」
それが続いていた。しかし、何通か本文があるメッセージがあった。
「彼氏?いないよ。だって、私が好きなのは、萩原君だもん。」
「付き合いたいな。萩原君と。」
涙がでてきた。このメールが送られたあとに、先輩は死んだ。
「じゃあ、このメッセージには本文がありません。ってのはイタズラメール?ヒドイね…。」
「うん…。」
でもよかった。先輩は、俺の事が好きだったんだ…あの、屋上で聞いた「…だよ」はやっぱり「好き」だったんだ…。
ブーブー
携帯が震えた。「メールを受信しました。」
「誰やろ。」
差出人「竹内先輩」
「え…。」
本文「ねえ、萩原君、一緒にご飯食べようよぉ~。」
ブーブー
またメールを受信した。
差出人「竹内先輩」
本文「ねえ何で朱莉ちゃんといるの?浮気?ひどーい。」
「何だよこれ!!」
俺は携帯を投げ捨てた。
ブーブー
差出人「竹内先輩」
本文「私のところにおいでよ。」
遠くからでも見えた。勝手にメールが開かれた。怖かった。俺は、その場から逃げ出した。
「ま、待ってよ悠斗!」
必死に、必死に走った。学校から出た。家に帰りたかった。俺は途中で疲れて止まった。顔を上げると、左手に家があった。先輩の家だった。玄関の前に先輩がいた。
「萩原君、いこっ?」
俺は気を失った。


記憶

俺は目を覚ました。とても明るかった。よく見ると、空中に浮かんでいた。したに、誰かいる
。懐かしい雰囲気だった。下にいたのは俺と朱莉。ジャンケンをしていた。幼稚園くらいだろうか。幼い。
「最初はグージャンケンポンっ」
楽しそうだった。俺が勝っていた。
「何て命令するんだろうな…。」
ずっと見ていた。
「朱莉、将来俺と結婚しようぜ!」
「うん、約束ね!」
俺は思い出した。俺は…朱莉が大好きだった。けど、小学校で先輩を見てから、先輩を好きになった。
「こんな約束を…俺は忘れてたのか。」
周りが眩しく、光った。何が起きたかわからなかった。


約束

俺は外にいた。
「暑いね~。悠斗。」
何だ…?
「何ボケーってしてんだよ。今日は登校日だぞ?」
登校日…。
「おい朱莉!そりゃあ、いつの登校日だ!?」
「な、何?暑さでボケた?夏休みあけじゃんか。」
「え…。」
「てかさ~ジャンケンいつやんの?早くしよーよ。」
「う、うん…。」
「よし!勝ったるわ!」
もしかして…過去に戻った?
「最初はグージャンケンポンっ」
俺はチョキあいつはパー。
「くっそー負けた!さあ、どんとこいっ!」
「あとででいいか?命令は。」
俺は早く学校へ行きたかった。先輩が生きてるかどうか、知りたかった。
「ちょ、何で走んのよ!」
「知るかよ!」
後ろを見て答えてた。前を見てなかった。誰かにぶつかった。
「きゃっ」
「あ、あわ、ごめんなさい!!」
俺は頭を下げて謝った。
「いいよ、いいよ。」
「え…。」
先輩の…声だった。
「竹内…先輩…?」
「え、そうだけど。誰?」
先輩だった。いつもと変わらない、先輩だった。俺はあまりの喜びに先輩に抱きついた。
「ちょ、何すんの!」
「先輩…先輩…。」
泣きじゃくりながら先輩に抱きついた。
「ちょ、悠斗!何やってんの!!」
「悠斗…?悠斗って萩原?」
「はい。」
「へー。てか、早く私の上からおりてよ萩原君。」
「先輩、俺の事、好きっすか?」
「ほぇ?え、ええええ、い、いきなり何??」
先輩の顔は真っ赤だった。
「答えて下さい。好きか嫌いか、言うまでどきません。」
「悠斗…やめなよ。」
朱莉が止めに入ってきた。
「好き…。」
「え…悠斗の事好きなんですか先輩!?」
「うん…大好き…小学校の時から気になってはいたんだ。だから、入学式とても楽しみだった。」
「俺も…好きです。竹内先輩の事を。」
「悠斗…。」
「萩原君…。何で今そんな事を?」
俺は先輩の上からどいた。
「けど、もっと好きな人がいます。」
「…。」
「昔からの約束なんです。だから、ごめんなさい。」
「…知ってた。」
「え…。」
「…知ってたよ。家、近くだったからさ。散歩してる時、聞いたんだ。」
「ねえ悠斗、今日のジャンケン、勝ったじゃん?だから、あの時の約束、勝った権限でやめさせていいよ?」
「なっ…。」
「だって、言ってたじゃん、俺がこの世で1番愛してる人間は先輩だって。」
朱莉は泣いてた。
「私、そんな恋、何も楽しくないよ?」
「朱莉…。」
「萩原君…私は萩原君と付き合いたい。朱莉さんには悪いけど、萩原君の事が大好き…。」
俺はどうしていいか分からなかった。確かに今は竹内先輩のことのほうが好きだ。でも、朱莉とは約束がある。でもその約束は取り消せる。俺は答えを出した。
「ごめん…朱莉…。」
先輩が俺に抱きついてきた。朱莉は泣いていた。
「頑張って!応援する!また、いつか会おう!」
朱莉は家に帰っていった。それから学校は結構楽しかった。ただ、朱莉がいなくてさみしい時もあった。あれから朱莉は毎日学校に来ていない。メールしても返信しなかった。あれから先輩と行きも帰りも一緒にだった。手を繋いで歩いた。手は暖かかった。


新たな人生

秋休みだった。秋休みは1週間。そんな秋休みに朱莉からメールがきていた。
「ごめん。」
それだけだった。わけが分からず、
「は?」
と返信して、寝た。
次の日、起きたら下が騒がしかった。降りてみると、母親が電話していた。
「そうですか…はい。はい。分かりました。伝えておきます。」
ガチャン。母親に、聞いた。
「母さん、どうしたんだよ。」
母親は泣いていた。
「朱莉ちゃんが…亡くなったって。」
俺は何も言わず家を飛び出た。パジャマのままで、靴をはいて、がむしゃらに走った。2分もすれば家についた。急いで朱莉の部屋に上がった。
「ちょ、悠斗君?」
朱莉の母親がいた。
「心配して来てくれたのね…ありがとう。」
部屋は真っ赤だった。ベットは白だったんだろうが、真っ赤に染まっていた。
「朱莉ね…自殺らしいの…。」
俺はその場に座り込んで泣いた。
「何で…何で……俺がお前に会いに来てれば…何で死ぬんだよ…何で…クソ野郎…何で自殺なんだよ…俺らはバカやって、遊んだ仲だろ…?悩みがあったら俺に言えよ…何で…何で死ぬんだよ!!!!」
俺はずっと泣き続けた。途中から、水分が抜けたのか涙が出なくなった。喉もかれてた。すごく痛かった。しばらくすると朱莉の母親が水をくれた。俺はそれをのんで、「ありがとう」と言って家へと帰った。俺もしんでやろうかとも思った。辛かった。


葬式

俺は後日、朱莉の葬式に参加した。血が抜けてしまったせいか、すごく痩せて見えた。俺はあいつの手を握った。ひんやりしていた。また、涙が出た。俺は拳を作った。何かをぶん殴りたくなった。朱莉の手を軽く叩いた。そしたら、どこからか声が聞こえた。
「私の勝ちだね。」
俺がグー、朱莉がパーだった。
「命令ターイム。」
「どんとこい。」
泣きながらいった。
「竹内先輩と仲良く、いい恋愛をしな。」
「おう…約束だ。」
俺は自分の小指で朱莉の小指を握った。
「絶対…。天国行ったらジャンケン勝つからな!」
そう叫んだ。

ジャンケン

この小説は俺のすきな人丸わかりになっちゃいますね(笑)
ま、この小説読んで笑ったり、泣いたりしてもらえたなら超感激ですっ!

ジャンケン

幼馴染と小さい頃からやっていたジャンケン。勝った方が相手に命令する権限を得ると言う俺(萩原悠斗)と幼馴染(鈴木朱莉)の変な遊び。俺はこのジャンケンで朱莉にある命令をした。でも、その命令を忘れ、間違った恋愛をしてしまう。そんな2人の中学生+aが送る生活の中の物語。

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登録日
2012-08-05

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