夕暮れきれいだ。おまえ、見ているから。

夕暮れきれいだ。おまえ、見ているから。

   


  



   


  




目覚めたら

浮かぶさ

電車で行ったり来たり

迷わず あの星に行け



ほんものじゃなかったかも知れない傷を埋める

そっと枯野にする



キルケゴールだけ山積みだったから燃やしたら

おれだけが残り火



砂糖菓子を聴いている

ながれないこころで

ガラスがゆらゆらする



こころだけを訪ねた

鍵穴のくらがりに

オリオン座だけ探した



じっと座った

雨を聴いた

風を見ようとした

手のひらの温度で



かさぶたを撫でない

ポロリと

    落ちないように

キスをして

耳をあてる



詩を埋めた

発芽するまで 盛り土をなぞる

  さらら、と

        音色聴くまで



プリンの振れ

シロップの流れ

       しらない響きの なみだだけを吸う



きみがいた

ぼくがいた

ふたつのいろ

にごらず

いろだけでいいとおもった



ことば

はなればなれになっても

のこればいい

おもいだしてくれたらいい



今日の痛みが 愛に変われば

これからを 生きられる 失っても



「ありがとう」

削ぎ落として

残った

携えてくれたらいいと思った



ふたり

並びあえたら いい

見えなくなっても いい

日々残れば

なお いい



応援してるぞ

おまえだから

夕暮れきれいだ

おまえ 見ているから



愛するという道すじの花

引き抜かず

手折らず

なでて

先を行く



   


  



   


  

夕暮れきれいだ。おまえ、見ているから。

自分のためだけじゃない詩歌を書きたいと思い始めた。

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先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38

夕暮れきれいだ。おまえ、見ているから。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-04-25

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