繋げ!(はじまりはじまり)

不思議な人

私は、伊野瀬夢乃は、変。なのかもしれない。というか、変わっている。のかもしれない。

「夢乃ちゃん、なにか私のこと、わかってて隠してるでしょ?」
そう聞いてきた国語の先生。愛子先生。
「うん。」
「言ってごらん?」
「でも、言ったら先生…」
「私は大丈夫だから。」
「愛子先生、今、わからないの?苦しいの?許せないの?迷ってるね。相手の気持ちはわかる。でも、自分の気持ちもあり、過去があり、今の状況もある。それを全て考えると、どうしていいのか、この気持ちを自分は抱いていていいのか、わからない。
多分、今のままいくと悪化する。共倒れする。それしか、見えない。」

私は正直、自分で言ってごらん?と言っておきながら、この子がなにを言っているのか、わからなかった。でも、自分の中にあったなにか気持ちの悪いモヤモヤとしたものが晴れていく感覚を味わった。不思議な感覚だった。でも、嫌ではなかったし、自分でもわからない自分の気持ちを知れて、なんだかう〜ん…やっぱり不思議な感覚になった。そんな不思議な感覚に浸っていたら、目の前にいる彼女が静かに口を開いて私に言ったの。
「愛子先生は、愛子さんは、どうしたい?」
「えっ…」
「あなたは、どうしたいの?」
わ、私…私は…

「わ、私は、崩れるあの子を、見たくない。」
「だから?」
わかってるの本当は。ごめんね愛子さん。あなたが
「支えたい。」
と思っていること。

「はじまりからおわりまで、愛してる」


続く…

繋げ!(はじまりはじまり)

こんにちは!初の小説です。恋愛とかではありません。「人と人」のお話。主人公の高校生の女の子がエンパス(共感能力者)です。なんでかって?最終話のあとがきに書きますね。
そうそう。まだ続きます。よかったらのちに更新する続きも読んでくださいね。

繋げ!(はじまりはじまり)

生徒と先生とその親戚の子。 人と人と人 の、ちょっと不思議なお話です。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-04-22

Copyrighted
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