冷えないポタージュ

冷えないポタージュ

   


  



   


  




喜びも傷もシンプル

傷は絆創膏とかさぶたで見えない


人生 動いている 煙ひとすじでも

きれいな寂しさを

まもる


微笑をさがす

約束だった

こころは 顔から

鏡のない部屋で


さみしさが汚れないように 

さみしさを窓に貼った

大声で

よむ


さみしさは 止まる

時間が ない

けなげに音楽で動かす せっせと


時 が 秒 刻み

まださみしさの純粋の涯てに行ったことがない


さみしさだけを食べている

さみしさ

冷えていなかった

ポタージュ

だった


傷に触れるのが

傷とは限らない

傷が星になる地上もある


   


  



   


  

冷えないポタージュ

飾りたくなかった。

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冷えないポタージュ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-04-20

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