ねんね


複雑な開け方はクローゼット
赤・白・黄色は出て行った。
引っかかってたクマは白くて
リュックサックにはなれそうにない。


花瓶と青く話していたら
カーテンレースがお邪魔する。
つげ口のアネモネがいた。
秘密なんてお菓子の味で充分なのに。


ミステリアスな日記の開き
栞は本に挟まれなかった。
茶色の背表紙は板チョコと並んで
冷凍庫を嫌ってる。


落書の壁はホンモノなので
触れるワタシは叱られない。
もたれて眠るオヤスミは
豆球周りの黒になって


見る夢まで決めて いる。


今日は優しさも持ってなくて
心配そうに晴れが訪れる。
いらっしゃいというべきかは
鉛筆コロがし待ちぼうける。


頬杖が似合う明日なのに
髪は伸びるか判らない。
横に転がる砂時計は
無駄にしてそうな3分間。


複雑なクローゼットが空いていた。
赤・白・黄色は未だ見えない。
救われたのは白いクマ
リュックサックしょっている。


たまには私に差し伸べて?
おどけた片手で疑問符を抱く。

ねんね

ねんね

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-04

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