もぐらとニワトリ

ある日、光の届かない土の中を好むもぐらが地上に顔を出すと、
朝が大好きなニワトリと遭遇しました。

ニワトリはジメジメ湿っぽいもぐらを見ていいます。
「いつまでそんな暗い所にいるの? 私があなただったら飽きるけど」
すると、ニワトリに見下ろされたまま、もぐらは笑っていいました。
「いいや、ニワトリさん。あなたが私だったら、それはもうあなたじゃないですか」
それを聞いて呆れたニワトリは、その場を後にし、3歩目にはもう、
もぐらとの会話を忘れてしまいました。

もぐらとニワトリ

もぐらとニワトリ

もぐらは土の中。ニワトリは朝の中。それでいいじゃない。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-04-19

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