嘘泣き とほほで すっからかん
人生
揺らされ 棚から落ちた
思わぬ びっくり箱の贈り物
何でも起こる日々
一日ごとシャットダウン
次の日を足していく
まどろみは
意識とろんと
安らかな鬼畜のように
夢折りたたむ
狡猾に生きのびる
地獄
偶発
愚劣
生きたい おれは生きたい
ODは古い悪魔さ
僕たちは
新しい傷みを見つけなくては
おれなんか 思いもよらない形で 人生が来る
おれは知ってる
もったいぶって
抱きついてくる人生
いつでも予感に震えてた
ぜったいなんてない人生に
ぜったいを信じたい
ぷち鬱の夜
ひとも
みどりも
みえない夜だから
みえない月だけ見てる
ああ、きれいだなあ
真っ黒の空
月に語りたい
みえない
昨日より うれしく せつない夜
淡々と書くしかない
みえない月にぼやく
月には月の言い分もある
慰めにならない詩
今を留める
弱きの自分も明ける日はくる
戦ってやるぜ 今夜
低気圧型鬱
みんなあるさ こんなもん
おれだけじゃない
おれだけじゃない
苦しいが くり返す
「おれだけじゃない」
おれだけ苦しいようで
みんな苦しい
おれだけさ 無条件降伏
深呼吸
吐くだけ吐いて
吸ってない
チンケな今日を
ザワザワ こけた
今日を生きたい
明日死ねない
そんな今日を 生きてるんじゃない おれは
あきらめる
今日だけ今日を
あきらめる
明日はたぶん元の木阿弥
カタワのおれは
いま
とほほで
わびしく すっからかん
今日も生きてる
煙草
ケムリ吐き捨てて
明日は
こころにやさしいさ
こんな日もある
夢は
枯野を
駆けめぐり
いつかは
はかなく
とほほで すっからかん
とほほで
すっからかんが
思いだしてる
おまえ
おまえだけ思いだす
おまえ食った男に
嫉妬
しょぼいルサンチマンさ
おまえ抱きたい
バカだから
貞淑な男さ
他は味見しない
おまえだけ食う
「こころの行き先教えてね」
淡々と 詩を書く
ずっと 待つさ
待つよ
歩きなれてなくても
おんぶするといった こころ
いつもおんぶしたい
こんなろくでなしにも
おまえいる
未来は たぶん
ミラクルスプレー
犬は歩いて
棒を探す
恋は歩きながら
砂糖をなめている
「あたしをやめてもいいのよ」
「いつか探してカネ払って受け取るから」
荷物を
背負って ここから
運んでやれたら いい
この思いが
今日のおみやげ
ちっちゃな今日は 今日を拾う
遠く眺めた
けなげな眼がある
まぼろしさ
こんなシャバの夢
ちりぢりに散る
運命だけみたくない
身体で教えられ
人生を知る
ボニーとクライドみたく
はかなく
ストラマー聴きながら
夢を食べてる
餃子スープだ
行き先はない
人生つらいさ
泣いてやる 散り際で
嘘泣きでも
涙 拭いてる
こんなすっからかん
とほほと休息する
いつかおまえの 膣の中
安息の墓碑銘
「鬱な詩書き」
ボール蹴って
転がって
転がり続けてくれ
止らず走ってくれ
限りない行き先
その出口
教えてくれる 人生の多面体
独り言じゃない うたを綴る
いつか読まれるため
今日の こころ
夜が裂け
これがおれの
今日の景色
今日の戦場
今日の死に場所
夜明けの 寒気
心地よく
死のうぜ みんな
抗不安薬いらない
ゴミの日だ
今朝も楽しくしおらしく
さあゲロする
大量服薬
みんな一緒に
おれも街で
散ります
拾ってくれ 喉仏の骨
虚ろに転ぶ
鬱のおれ
夜明けに震え
呟く
「おまえにしてくれ」
笑えたぜ!
スーパー行くより
メシ早く食えってさ!
しくじるなよ、リル!
明け方に
魂の予告
おもしろおかしく
人生
がちゃがちゃぽん
傷み違って
おれたち
同じ列車さ
構うもんか
いつまでもな
時間の光
大らかな恋の懐
汚れ
流れて
新たな朝
嘘泣き とほほで すっからかん
数日間書きなぐったものに手を加えて編集。
淡々と書き続ける。
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