アンナ

アンナ


   


  




想ってくれるひとがいた

なにもせずとも地球でただ一人のひと



「あたしってとほほです」

とほほな詩書きは躓いた

アンナという女



恋っての

忘れたら 落ちてくる

人への愛

忘れちまったやつに



アンナという路 歩いて

おれ 作り直されていく

雪の葉の朝



時の谷にこだまする

ブルースのような響きで

「アンナ」と呼びけり



「アイシテル一生」

片仮名で書く愛を

愛そうと思った

夜明け



「他の女を抱いてもいいのよ」

「うるさい だまれ 抱かない もう言うな」



「頑張らずにただ愛してりゃいいのよ」

 アンナさんの言葉 読んだ

 春の二日目



生涯で一番きれいだ

寂しさ

濁りなくきれいにしてくれる



どうかね

どうか

丈夫で

丈夫でいて

心配性に

心配をする



「内服も頓服もODも錠剤を“アンナ”と名づけて。守るから」



今は読めない

いつかの日へ 一人届けておく

「元気だ 恋しい」



どこにでもある声が話しかけて

ぼくだけが音楽にして眠る



いま眠剤を吾は数ふ

「アンナが一錠、アンナが二錠、アンナが・・・・・・・」



敵も 味方も 仲間も だれ でもい た リルと アンナ の こころ 以外は



沈黙じゃない音がある

ペンで書き 詩をタイプする

音色の想い



キスするから
10秒

うん
8秒

いま
6秒

うん
4秒

した
2秒 

うれしい
1秒

どうだった
現在

たばこくさかった( ^∀^)
現在



「さみしいって

 きれいな感情と思うの」

 安心してこいしくなる



「リルの薬だからよ・・・・・・」

メンヘラ医より

有能だ



「この恋、全力でプレーします、おっす!」

「まるで野球部みたいだね」



ゆっくりいこう

未来なんて 無数に描ける 

二人が好きどうしなら



「どう・・・・・か・・・・・・・・・・わ・・・るいほう・・・に・・・・・・・・・・かんが・・・・えな・・・・い・・・・・・で・・・・・・・・・・お・・・ねがいね・・・・・・・・・・みす・・・・てられて・・も・・・・・・・・・・・・・・・・・みすてない」



今生の別れのごとくに

命がけで諭した

アンナを忘れじ



ク・ス・リ・ハ・タダノツブ

「飲むときは わたしを 数えて」

ト・ワノヒ・トダオレ・ハ



父なる神は悪魔より多く人を殺した人を救うために



「神さまって聖書の代筆、頼んだの?」 

 亡き母 香 供ふ 人



みんな

いぬの ふんで

おおさわぎ

しにたいとか 

いえない

ママ

かえらない



さみしいってもんじゃなかったからうんこだべろといわれたらたべられるくらい



ニコチンが わびしく

サクラに 答えなく

かかえてやりたい   

過去 かたるひと 



「カコハ カコ デ モウ ナインダ ネ」

「ソウカナ ココロハ ジカン モ ハイレナイ ヨ」



どこにいてもいい

なにをしてもいい

心の行き先

教えていって



「自分のためしか生きなかった」 「リルがリルなら罪でもなんでもいい」



リ変らず愛してくれるなら   リ 

     ル

自由にどこに行ってもいいル



「真綿でいたいのよ」

 真綿より

 つらい

 おまえの代わりに

 痛んでやる



「まじですぐにねつだすのよいいの?」 「まじですぐにうつになるよゆるせる?」



お年玉もある

起きてこなかったら

どーれ、

リルをさがしに行くかあ



「雑誌に応募するわ」

「僕の?」

「お願いします、うちのパパの詩ですって」



「神さまに似てる」

「なら、捨てないでよね」

神さまを捨てる人はいない



「クリスチャン捨てた」  「違う。クリスチャンはな、戦力外通告だったのさ」



きっとね

それが heaven なのよ

だれとも なんにも くらべなくても



「ははは」と わらう 「うふふ」と わらわれる

いま これでいい

あした これがいい



声は交わらず

想いあっている

そこで生きていてくれる

朝  夜



荒地を探してくれ

荒地で迷い

聞こえるように

大声で泣く



「今日は大丈夫だからね」

 不安を

 不安病の我が支える



「彼女は真実を言った」

「何を言った?」

「おれが弱い人間であると、精一杯、傷つけまいと言った」



知らない遠くのひと

思う

大きい街のなか

人々に紛れて



愛の露出狂詩

「はれのちくもりのちはれのちアンナにわかあめ」



あのひと 繋いだ鎖 解ける日のため 

目立たぬ歌の石ころ 積む



「歯痛は拷問に使うほどなのよ」

 そう脅す 愛の拷問が好き



ストラマー聴いて

きみに包まれた 

「おやすみ」 おやすみ 「またあしたね」



未完のストーリー

序章 終えて

カップルの苦闘を

演じてるね



東京  アンナ  一抹の哀

切々と 祈りの詩 書く  渾身の 祈りを



人生からの肯定的メッセージ

先の読めない未来にある



現在  か  一生

過酷で儚く綺麗で平和で痛みの しあわせ



「平凡な女も転がるほどつらいわ」

 嵐に

 静けさよ 咲け



死ぬほど 耐え難いなら

埋めてやる 

追いかけてやる

頭ハゲても



「好き」だけ 

ただ見つめている

「好き」だけが 未来作る

「好き」の玉手箱



愛し方忘れたら 優しさだけ寄り添うさ

なけなしの おれがある



「リルを守る」なんて

いらねーよ

やさしい命がけで

「おんぶしてやる」



背負うさ

丸ごと ぶつけろ

過去の 憎しみ 黒さ やり切れぬ哀しみ



「好き」という気持ちのパスポート

あればいいな

旅は続く

物語 起るような気がする



とほほの夜は明けて

いい日が来るさ

おれとアンナの

ラプソディ

響け





   


  

アンナ

「詩歌療法」で鬱を乗り越える。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38

アンナ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-04-17

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