Dysthymia
その日。
たまたま相手が忙しかったけど 理由を知らなかっただけで
不可解で得体の知れない不安が生じた
彼女に他意はなかった。偶然、いつもの「愛してる」ではなく「好きよ」だった。
相手は変わらず愛してくれてる。理性で知っていた。
彼女を信じて疑わなかった。
なのに感情を盗まれ、「そいつ」に拷問で殺されそうな不安にえぐられた。
彼女、 では ない。
自滅・・・・・・・・自滅・・・・・・・・・・・自滅
その
前兆。
みつけてくれる？おいかけてくれる？
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気分変調症 これは長期的な鬱ではない 短い周期で鬱が来て短い周期で去る 軽症のように思われがちだが彼からすれば普通の鬱より悲惨だ 短い周期とはいえやってくるなら、長期的には普通の鬱より支配期間が多い しょっちゅう鬱が来るので日常が寸断されやすい
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気分変調症はパーソナリティ障害的な一面を持つ つまり人間関係の拙さ これは恋愛場面で顕著に出る 極度の不安、見棄てられ不安、それによる自滅 自滅だから相手も救いようがない場合も多い 彼の恋愛は短い期間で悉く破局してきた 気分変調症しか原因が思い当たらない これは薬が効きにくい。
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彼は恋愛を経験したという実感がない 自滅ばかりなのだから 彼は人の恋愛体験を聞くと なぜこの人たちは彼に出来ないことができるのかと 不思議に思う まともな経験がない だから恋愛経験は無に等しい 成功体験がないから自信がない まともに経験してないから学習も出来ない 最悪だ。
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彼の鬱病の主症状は極度の不安、完全な身体の消耗、そして易怒性 易怒性というのはイライラして怒りっぽくなること これが症状として一番重い 彼が過去にツイッターで破壊的言動を行ったのは ほぼこれが作用したと言える いまおとなしいのは彼がやや小康状態になったからだ 易怒性は人を失う
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極度の不安は恋人を失いやすい なんでこんなことが不安になるのか？というような珍しい不安が勃発する 挙句は相手の言葉を信頼することが難しくなる 信じられないというのとは少し違う。信じる能力がなくなるのだ。だから自滅型だ。 相手に原因はない。自分に原因がある。彼はいつも負い目を負っている。
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気分変調症は人格障害ではない 人格障害に似ているだけだ だがこの人との繋がりの拙さを乗り越えるのは極めて難しい 彼は恋愛はもう自分には無理だと諦念を持っていた 自分は相手を不幸にするだけだと 自分は一生一人だと この病がもたらしたことを詩に書きたいが理解を得ることは困難だ
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彼は今でも覚えている 病気が初期だった頃 付き合ってた彼女がセックスの後にベッドから離れて座椅子に座った 彼は思いがけないことを言った 「僕のことが嫌いになったの?」 普通セックスした後に嫌いになるなどありえない。 でも理解不能な不安が彼を襲ったのだ 困惑した相手は徐々に離れた
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彼はやがて老いて死ぬときが来れば そのまえにこの病気が体験したようにわかる書物でも書き残したいと願う そして彼が破局した恋愛のすべての過去の彼女に その手記を配りたい 彼はこうだったのだと もし彼女たちが理解できなくても憐れんでくれたらそれでいい 彼はそれで人生に諦めがつく
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ODしているとき彼は一番ホッとする 安心してホッとするのではない もういいと思ってすべて諦められるから苦しまずに済むと思う。 彼は母のような女性がほしい 彼の実の母のような人ではない TVに出てくるような子供を強く抱きしめる母 彼はこんなに生きるのが苦しいのだから 彼は母性に包まれたい
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僕はいつも負い目を負っている
僕はいつも負い目を負っている
僕はいつも負い目を負っている
僕はいつも負い目を負っている・・・・・・・・
“へへへ”
“へへへ”
“へへへ”
“へへへ、苦しいだろ？”
“へへへ狂わせてやるよ”
“おまえのニンゲン的価値は無償で価値のねえバケモノだ”
“おまえは世の中がちょっとお借りしたレンタルのお化けなの”
“もうすぐおまえの大好きなレボトミンのお菓子がくるぜ”
“正気を捨てな”
“お前を捨てな”
“てめえは捨て駒の俘虜だ”
“完全包囲のクソ鼠だ”
抗不安薬が効かない
16錠飲んだ
全然効かない
レボトミン（強力精神安定剤）、アモバン（催眠鎮静剤）、サイレース（中時間型催眠鎮静剤）
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人生を待っている、でもまた僕は連れて行かれる
あいつが僕を連れて行く
僕は再び挑発に乗ったがために、連れて行かれている
こんなに生きるのが苦しいのだから
こんなに生きるのが苦しいのだから
こんなに生きるのが苦しいのだから・・・・・・
「い つ メ ザ メ ル カ、め ざ め な い の か わ か ら な の で」
「 生き て たら」
「み なさん、あい ましょう ね」
「在る が とう 語彙 ざま した」
「ま・た・ヴぇ・￥・ね：：：：：：
」
」
」
」
Ｏ Ｄ
Ｏ Ｄ
Ｏ Ｄ
Ｏ Ｄ
Ｏ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ｄ・・・・・・・・・・・・
Ｏ・・・・・・・
オーヴァードーズ
夢 の 中
小久保裕紀 が 弾く
ド下手 だった
「千のナイフ」
綺
麗
だ
っ
た
夢の中の見知らぬ人々 会ったこともない人々
誰も
起こ
して
くれ
なか
った
手を
貸し
てく
れな
かった
死 ん
で も
許 さ
な い
潰 す
絞 め
る
刺 す
ぶ っ 殺 す
Dysthymia（気分変調症）
詩という・・・・・・・・・・・・・・・・
僕の武器で・・・・・・・・・・・・
僕の最終兵器で・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
戦う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
諦めない・・・・・・・・・・・・・・・・・
最後まで戦う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
決して負けない・・・・・・・・・・・・
死ぬまで戦う・・・・・・・・・・・
戦いの風を起こす・・・・・・・・・・・・・・・
反旗を高らかに謳う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Dysthymiaを根絶やしに叩く・・・・・・・・・・・・・・
Dysthymiaの無条件降伏までは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
すべてのDysthymiaを無惨に殺して焼き滅ぼす・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・！！！！！！！
リル、
人は死ぬまで生きるんだよ。いつか必ず死ぬけどそれまでは生きなくちゃいけないんだよ
リル、
だけど、リルがいなくなるならアタシもいなくなるわ。
リル、
アタシがいつでも死にたいと言ったらリルは死ぬなと言ったよね。リルも死ぬな！
リル、
リルが死ぬならアタシも死ぬ
だからリル死ぬな
リル どんなリルでもアイシテル
リルの、まわりが暖かくて優しい感じで溢れてたらいいな。その一部にあたしがいたらいいな
リル、あたしはほんとにそう思います
オーヴァードーズ・・・・・・・・・・
覚醒
AM 04：52
目 覚
めて
手
が
痺 れ
書
く
の
に
手
間
取
っ
た
「愛してる」
・・・・ふらつき
・・・・・・・・おきあがり
・・・・・・・・・・・・・・・・・たてない
・・・・たつ
・・・・・・・みず
・・・・・・・・・・のむ
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
あの人をなお乞うていた
衝動で飲みながら
死ぬのではなく
死ぬための人では決してなく
生きる理由である
あの人・・・・・・・・・・・・・
タバコが
切れた
コンビニ
遠い
生 き 返って
まず
ニコチン 欲した
・・・・・・・・き み が
・・・・・・いた
よ か っ た
あ んど し て
そと み た ら
あめ あめ あめ
き れい だ なあ・・・・・・・・・・・・・・
負傷を重ねる
生きること
ボルタレンがない
歯痛
生の証
救い・・・・・・・ 神・・・・・・・・・・・教会・・・・・・・・・・
だが
すぐに
神を 打ち消した
「戻らない もはや 絶対に」
生き戻りの朝・・・・・・
生き延びた
ことを知った
「千のナイフ」を おぼろに聴く
あの頃も そうだったんだ
生きられぬ 先端を
生き切る
造られた
神でなく
きみの救い
僕が信じて受け入れた
きみを ──────
きみは
きみは
咎めなかった
信じて
待ってくれていた
「海は、見たことないけど」
「絶え間なく波が打ち寄せるみたいね」
「嵐の時もあったら、穏やか時もあって」
「荒れた波でも海はそれでも海なのよ」
胎内
息 吹き返した
リル、逃げてもいい
見つけてくれる人がいたら
追いかけてくれる人がいたら
逃げても
戻る場所が暖かなら
いいんだよ
あたしは氷じゃない
いなくなったら探すわよ
「また今日ね」
昨日でも
明日でもない
許し
ではなく
愛のみだった
「海を航海してくれるか？」
「誓う。泳げないけど溺れてもいい」
大丈夫 ずっといるから・・・・・・・・
なにも瑕疵がないどころか
砦であって
かけがえのない愛
人生の最後まで
それはきっと
永久に変わらない
彼女は・・・・・・
生きられるかもしれない
生きるかもしれない
生きる
“へへへ”
“へへへ”
“へへへ”
“へへへ、苦しいだろ？”
“へへへ狂わせてやるよ”
へへへ、狂ってやるよ
ニンゲン的価値は無償で価値のねえバケモノだ
世の中がちょっとお借りしたレンタルのお化けなの
いつかまたレボトミンのお菓子がくるだろうな
また正気を捨てるかもしれない
おれを捨てるかもしれない
おれの人生 捨て駒の俘虜だ
おれは いつまでも 完全包囲のクソ鼠さ
でもな
わかったよ
わかったんだ
わかったのさ
俺は彼女と出会った
彼女が いま ここにいる。
生きる。
Dysthymia
ディスチミア（Dysthymia ）とは気分変調症の英語名。
長年、自分を苦しめたこの病気を雰囲気だけでも分かってもらうために書いた。
病気に復讐してやるために、書いた。
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38
