大切な宝物
誰もいない朝
おいしいごはんです
どうもありがとう
今だから言えるよ
誰もいない昼
ようやく眠れます
暖かい日差し
足元に浴びて
皆さん寝ました
探しものがあります
消えなくて
そっと泣きました
ひとつだけ残る
大切な宝物
抱きしめる
壊れるくらいに
未来への希望たちは
あたたかな夢の跡
一昨日聞いた音楽
満ちる満ちる頭に
未来への希望たちを
いつも連れてきました
内側から押し上げて
白く白く染めてく
昨日のことです
予想していたより
とても静かです
ルルルルルルルル
昨日のことです
何かが死にました
とても静かです
ルルルルルルルル
皆さん寝ました
恥ずかしい日記と絵
消せなくて
そっと泣きました
一人だけ残り
まるで置物のよう
固まって
冷えきった手足
未来への希望たちは
皆さんに託します
そうして置物になり
皆さんを見ています
未来への希望たちは
どうぞお好きなように
いつもと変わらないまま
皆さんを見ています
死んだものは何ですか
あたたかな夢の跡
一昨日聞いた音楽
満ちる満ちる頭に
死んだものは何ですか
いつか描いた未来
内側から押し上げて
白く白く染めてく
皆さんを見ています
大切な宝物
3年ほど前に歌詞風に書いた詩です。
声に出して読んで心地良いようには作ってないので
歌詞にはできませんでしたが
対比関係が気に入っています。
夜、自分以外は起きている者のない家の中で
何もせずじっとしていると
このまま時が止まって置物になるのでは、と思いました。
私が置物になっても気付く人はいないだろうな、
中身が別の何かにすり替わっても気付く人はいないだろうな、
これまで意見を言わず人に合わせてきたからな、
と悲しんでいた頃の作品です。