ゼロ・アワー

ネオコンファシストの憎悪は　君に懇願する。

「道連れに死んでくださいよね･･････」

誰かに呟いた言葉は　二度と帰ってこないだろう。

救われない音楽のヘロインと　血まみれに落ちてくる戦況ニュースが

引きつった笑みを浮かべる僕を　ますます追い詰める。

ゆっくり破局していく世界を恐れ、

ダラダラと絞殺する　終末へのアパシーに絶望する。

人々は　苛苛しながら無意味によく笑う。

躁状態の爆笑プラズマ画面から　今度は誰が身投げする？

そんな僕と君の　生存戦。

謀略放送の続く世界は　永久の　ゼロの戦場。

殲滅されゆくモニターに映る君は　終局を告げる東京ローズ。
　

君は　千のナイフを持っていた

やがてくる　ありきたりな審判の日が　君の罪を数え上げる。

君の罪状が　僕を　殺して、

僕の情愛が　君を　殺す。

僕は　待っている。

いつか君が　敵でも味方でもなくなるときを。

僕と君が　この世界で　罪深さが儚い　悪業の生存戦の　共犯者になるときを。

君は　哀しい血をした女の子　やせっぽちのコマンド。

僕は　君に染まった男の子　頭のユルい革命戦士。

僕の詩が　　終わる世界で　　終わりの歌で　　君を描き

描かれた君が　　終わった世界で　　懐かしい歌で　　死にゆく僕らの　　最後のHeroine(ヒロイン)になる　　　

それだけさ。

いま、わかったんだ。

坂本龍一の『千のナイフ』に影響されて描いた作品。

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