とろみてる



影のとろみに手を冷やせば
何かを落としても良いかもしれない。
良い日の今日は何グラム?
悪巧みの明日を減らそうか。




かき混ぜる珈琲の手つきは
影にだって適用してる。
一昨日の甘みも取り返せない
遅れて立つ癖のまんまで






何を溶かせば良かったのだろうか。
溶け残りを覗けただろうか。







とろみ加減と温度の差は
案外関係あるらしい。
常温の影から潜って上がれば
さらっともしない一日が始まる。





抱っこしたい小さい影は
チョコレートの匂いがした。
手のひらの常温でなら
砂糖に戻せる時間が知りたくて





石ころ1つ蹴っ飛ばしてる。
勢い数多もないものなのに
何を溶かしたらよかったのか。
常温の影にはどうしたら。






冷えた冷蔵庫は当たり前なのに。
折れない手首を持ってしても
行方が知れない方向が無い。






けんけんぱもできないのは
暗くなってしまったから。






それはもうすっかりだった。
憩う影の重さを推しはかる。

とろみてる

とろみてる

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-07-31

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