半永久的平坦な戦場のアダージョ
ぼくの 行き先不明 の 殲滅戦 が 進行する 間の
どこかで
ぎこちない あなたは セイロン茶を飲んでいる。
(それとも、油絵を 描いてるの?)
あなたの 髪 は
この 大陸の ベータ線 の 暴風域 のなかで、
信じられないくらい
憂鬱 で
恍惚で
鋭利な先端のように 静かだ。
ぼくの 抱えた まぬけな バンザイ突撃 と、
あなたが キャンバスに描く 寡黙 な レッドライン
こんな 半永久的な戦場
爆笑する 人々の 皆殺しプロパガンダ みたいに、
ちょっと 命がけ
そして 悲惨なほど 軽はずみな気持ち。
なにひとつ 取り得のない愛撫 は
嘔吐して
気取った フェラチオ が
血まみれ に
臨時ニュースの 謀略 眺めている ─────
あなたが願う少年のことを あの日から あの日照り雨の二人のときから ずっと ずっと 想像してきた。
いつの日か、
ゆっくり と わかるときが くるのかも 知れないけれど……
静かな髪の女の子が 静かな境界で 見殺しにする世界
真昼の マグネシウムの リアリズムごっこ。
すこしだけ お昼寝に死ぬ
すこしだけ お昼寝に死ぬから。
オモチャどうしの 殺戮が 終わったら、
この戦場 ぼくが生きて 帰ったら、
きっと 訪ねるだろう
ぼくの世界が終わった後の あなたの 風景 を
きっと 教えてくれ 聴かせてくれ
そんな
今にも泣き出しそうな 眼が 祈る 血と悪業 の アダージョ
─────────────── 救いを。
半永久的平坦な戦場のアダージョ
これまでの半生で、最も病んでた時期に書いたもの。
大学時代に書いた無題の作品を、不意にインスピレーションが起こったので、数年前のある日、タイトルをつけて完成させた。
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