僕のママにそっくりな君に
いいかい よく聞いて
君が生まれたら
巡り合うすべての人々に
心を開くんだよ いいね
そういわれてふと目を開いてみると
眼の前に人がいた ああこの人が
最初の人なんだと思って
言われた通り心を思いっきり開いて
その人がミルクをくれるたびに
眼を見て心の扉を一生懸命叩いたけど
開けてくれなかった あくる日も
そのまた次の日も ねえお願いだから
この扉を開けてって いくら叩いても
その人は 開けてくれなかったんだ
そしてそのうちに自分の心の扉も
閉まったままになっちゃって
生まれる前に言われたことも
もう忘れちゃったみたい
どうしてあなたはいつもそんな暗い顔
してるのって 君は言うけど
もし今も閉じたままになってる
僕の心の扉を開けたら そしたら
君も本当に僕に心の扉を開いてくれるのかな
それが心配なのかも
さっきから眼の前で僕の顔をじっと覗きこんでいる
僕がママと呼んだ人に 髪も目もそっくりな 君よ
僕のママにそっくりな君に