希望の春に

あまりにもたくさんの 

一生分の愛をあの娘に捧げてしまったから

もう心の中にひとかけらの愛も

残っていないから そのせいで

もう人を愛せなくなってしまったのかな

こんなに心が空っぽの感じがするのかな


誰か僕を思いっきり抱きしめてよ

溢れる愛でいっぱいの心で

思いっきり僕を抱きしめて

そして言ってよ僕の名を何度も呼びながら

あなたを誰よりも心から愛してるって

そうすれば冷たい体にまた暖かい血が廻りはじめ

乾ききった心の中に愛の泉が湧き出してきて

また人を愛せるようになれるかも


僕も誰かと生きたいな ほら

楽しそうに寄り添って花の蜜を吸う

あの小鳥のつがいのように 

廻りくる希望の春に 胸躍らせながら

希望の春に

希望の春に

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-03-10

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