PM2:00 君のことを考えながら始めたオ○ニーの真っ最中 はあ、ハア、もう少し、出る、イク、出そう
あともう少しで、はかなく気持ちよくなるってところでかかってきた電話は なんと君からだった。
「まだ起きてた? 夜空、見なよ、しし座の流星群、きれいだよ」
ずり下げたズボンを引き上げて、部屋を出た。
マンションの屋上。
スペクトルの虹を引きながら、
遠い宇宙の記憶が落ちてくる。
数秒感覚で降下する あまたの流れ星。
火を噴いて、虹を発色して、一瞬の発光の後に、白い筋をたなびき残し、昇華する。
DNAが 何億世代も辿っても追いつかない 深い宇宙の孤独を背負ってきた 熱帯びた塵たち。
「ごめんね、あんまり綺麗だったもんだから、もう寝てるかもって迷ったけど、電話して知らせようと思ってさあ」
ある惑星状の時間 幾周かの自転の途上。
一生物のホモサピエンスが同類のホモサピエンスを有機的に認識しながら非子孫生殖排出現象を行為していた、
無機的宇宙でのはかないさなか、
ホモサピエンスが発明した小型情報端末に届いた、
宇宙を残響する君の声 深い孤独を背負った 流星群。
あまりに美しかったので、
宇宙はすっかり性欲を失ってしまった。
ある夜の一瞬
この ホモサピエンスたちが太古の類人猿の日々から続けてきたFUCKをして体をぶつけあう、この惑星状の自転時間に
泣きたいぐらいに完璧な気持ちが
まず君へ それから僕へ 最後に人々へ
密かで またたくまに 降下して 炸裂した。
それは宇宙の瞬き程度の 短くはかない記憶だった。
PM2:00 君のことを考えながら始めたオ○ニーの真っ最中 はあ、ハア、もう少し、出る、イク、出そう
ずいぶん前に書いた作品。
早く冬が終わるといい。
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