私が生まれた日

一人の父親が
寒い冬の日に死んだ。
家族と親しい友
家族となった親類縁者に囲まれて。

一人の父親は
最初の娘が生まれた日
僕にもようやく家族が出来ました。と
年老いた母親の手を握り
白く長い指先の手の甲に涙を落とした。

二人で寄り添い生きてきた
母と息子
小さな命を前にして
二人で抱き合いいつまでも泣いた。

私が生まれた日

私が生まれた日

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-03-07

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