青い車と二人目のユウスケ 1

出会い


私が愛したのは、いや愛されたのは二人目のユウスケだった。

一人目のユウスケは佑介
二人目のユウスケは裕輔。



私と二人目のユウスケとの出逢いは、私のバイト先でモーニングが有名な喫茶店だった。

高校の同級生のヨシが二人目のユウスケを連れて来た時、すれ違い様に然り気無く会釈されたことをよく覚えている。

今思えば二人目のユウスケは私に、新しい風を運んでやって来た人だった。

初めて会った印象は笑顔の優しげな、目がキラキラした少年みたいで、最初から既に安心感のある人だった。

目がキラキラというより生き生きとしていたという方が正しいのかも知れない。

どこか穢れのない単純で純粋な、よく分からない車の話しに夢中で一生懸命話す姿が微笑ましかった。

とにかくいつもの喫茶店のあの席でよく笑っていた。



それが二人目のユウスケだった。



先にも過去にも私は、少年のような男に騙されたり痛い目にも合っているはずなのに、どうもこればかりは懲りず、むしろ少年というNGワードに惹かれてしまうのだった。



ユウスケは私に一目惚れしたらしい。



私は愛想がよく、第一印象が物凄くいい。老若男女問わず私を好きになってくれるし、今まで面接で落ちた経験すらない。


だからといって第一印象がいいのは損なように思っている。


だって好印象=高得点
ならあとは減点法でマイナスにしかならないと思うからだ。


ユウスケは私の幼げな儚い可愛らしさが好きだと言った。


ならお互い様なのかも知れない。



わたしとユウスケ。



これからなんの因果か、親からの因縁なのかしばらく絡みついた糸のように、這いつくばる蔦のように互いをがんじがらめにする。



その後の人生にも浅く深い影響を及ぼすことになるとは全くまだ知らないフタリ。



これは私達のそういう運命のお話。







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青い車と二人目のユウスケ 1

青い車と二人目のユウスケ 1

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-02-26

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