ハルマゲドン･レース
いつも同じ車でシティホテルに向かう。首都の幹線道路はパニックする魂で混雑したままだ。
放射熱にゆがんだラジオは子どもたちの大量自殺を実況している。きっとオペレーション・シ
ステムの陰謀に気づいたのだろう。君はどこでありふれた爆弾マニアをみつけたんだい？ホ
テルのカウンターにポーターは消えた。スウィートルームに新しいキャリアが待っている。グラ
スを落とすとあつらえのマスクが剥げる時だ。こうしてまた安っぽいロジックと防護服に身を包
んだ痙攣によって蔓延するレトロウィルスのことなど忘れてしまう。窓の向こうでオイルを強奪
するバイカーたちが殺す濁音と犯す悲鳴で爆笑してる。君は終末のポーチで誰と寝てるのか。
Catastrophe
人々は望むものを悲劇的に願い、
人々は人々の顔を知らない、
言葉は同じ言葉に収束されて、
カミソリへと仕向ける仕草を鏡に向かって繰り返す。
あなたは彼や彼女を使い捨てて、
彼や彼女に似た誰かへと向かう。
繰り返す物語に嘔吐しながら、
そしてあなたはあなたの求めるすべてに憎悪するから。
合衆国大統領は後背位しかやらないとスクープしたホモのＤＪが吊るし上げられた高層ビルへ
アラー原理主義者に尻の穴をジャックされた搭乗員のステルスが激突炎上する。テレコン中毒
のママはデカいおっぱい欲しさに娘をアラブの富豪の飯炊き女にネットオークションで売り込ん
だ。ポン引き役のヤプーサイトにとってネオコン・スキンヘッズたちはオイシイ顧客だ。やつらに
扇動された役立たずどものチームが不法入国のカラーズを毎晩なぶり殺す。老婦人の抱えた
ミルク瓶が床に落ちて彼女が翡翠の神に祈る頃、シティホテルで褐色の女をむさぼりながら、
君は今夜も過去もいない、今までに僕は一度だって本当に君の顔を見たことがあるのだろうか。
Catastrophe
彼は彼女に夢みられた世界をロッヂで待ち続ける。
少年は古い指紋を懐かしみ少女は新しい誘惑にドレスが湿る
混乱した鋪道の上で衝突する幾つかの人生は命がけで
僕はあまりにも多くの顔のことをいらないと思う。
あなたは時々立ち止まってふりかえり
彼や彼女に似た誰かの運を数え上げるだろう。
繰り返されるしかない物語に誰かは犬死にして、
そしてあなたはあなたの求めるすべてから生き残るから。
あなた の 求める ものが
あなた が 求めた ものに
あなた の 求める ものから
あなた を 求めた ものへ。
stay stay stay STAY STAY STAY SS TTT AAAA YYYYY
こ こ に い て。
ハルマゲドン･レース
デビッド･ボウイの“Stay”を聴いていて思いついた詩。
