きれいな空と汚い浜

高菜わさび


 「俺も昔は若かったからな」
 高校野球をみんなで見ていた昼休み、豆腐さんがぽつりと、そんなことを言い出した。
 「豆腐さんもそんな時があったんですね」
 「あったさ!」
 
 
 「このまま豆腐になるだなんて、ゴメンだね!」
 豆腐になるために、豆乳はにがりを入れられる温度に管理される、その待ち時間を隙を見て逃げ出す。
 誰かのKAWASAKI(バイク)を無理やり乗って、そのまま海まで行った。
 「それでどうなったんです?」
 「綺麗な空と、汚い浜見たら、俺って子供だなって思って帰ってきた」
 「それでなんで海に行きたかったんです?」
 「水着の姉ちゃん見たかった」
 焼きそば食べながら、豆腐さんは教えてくれた。
 

きれいな空と汚い浜

きれいな空と汚い浜

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
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