贋作またはコピーライト
何が怖いと言えば
私が無いこと
人のコピーをしていれば
自分を否定されても
それは誰かの贋作だから
傷つく事はないとして
そうして自分に誰かのコピーを
糊で貼り付けて
輪郭さえ分からなくなって
己というのは何処かへ埋まった
私はバチが当たったのだ
コピーライトを犯したから
贋作で身を固めた私には
もう私が無いのだ
誰かの影に隠れた私は
黒く染まって影に融けた
もう私が無いのだ
贖罪は私を空にするばかりで済まない
無いものから何を作れと?
私が怖いのはそういう事だ
贋作またはコピーライト