霧の朝に/短歌5首

深き霧のなか鵜の群れは
一矢の如く飛び去りぬ
迷うことなく海を目指して

霧深き 墨絵の如く家々を
儚きゆうべの夢の名残りか

朝霧のただ沈黙の重き灰色
世の人々の心深くにも

雲晴れて遍く照らす太陽の
光よ憂き世の霧も消し去れ

人もまた宇宙の塵のそのまた塵の
星の地上の霧のひと粒

霧の朝に/短歌5首

霧の朝に/短歌5首

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-01-30

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted