単純宣言
嗚呼ほしいのあのひとが
わたしの「あなた」になってください
でもそれは罪なこと
それに到底叶わないこと
あのひとは大した慧眼をお持ち
私なんぞには到底追いつけない
オトナ、なの
楽観主義且つ的を射てる
そうね、わたしにないもの、全部もってる
でもね、ひとつだけ
あのひとがもってないものがあるの
それはね
あのひとが想ってるひと
あのひと、
幼稚園の頃から彼女にゾッコンで
今の今まで15年ちょっと
ずっと愛しているの
彼女の心は透視不可
彼女の話を何度も聞いた
彼女は鯵が好きなんだって
あのひと、深い理由があるのかしらんと思ってなんで鯵すきなのって彼女にきいたら
おいしい
つるつるしてる
見てておもしろい
って答えたんだって
別段深い理由もなくて
ただ単に純粋に「好き」なのに驚かされてた
そういうところだ
わたしにないのはそういうところ
いろいろと理由づけして
理論こねくり回して
「すき」
ちがうの、あのひとだけは無条件にすき
陳腐でもいい
ほんとうはね
ほんとうはね
世界が消えちゃってもいい 誰かが泣いたって知らない 今やってる大事な詩作とか全てほっぽり出したってかまわない 自分を捧げたいの 全てかっさらってってほしい
それぐらいに
わたし
あのひと
あいしてる
けど叶わないの
25歳になったら、ほんとうにケッコンしてくれるかしら
だからかりそめでもいい
ずっとわたしの良いおともだちでいてね
単純宣言
愚直に今の思いをぶつけたので裸になったような気分。飾りも何もない、1人のある女の子の宣言。