ぶりお -決闘者伝-
初陣
決闘【1】
審判「それではデュエル開始!」
ぶ&男「デュエル!!」
ぶりおのデュエルディスクのランプが青に点灯した。
ぶ「先行は私だ!」
自分の手札を見るぶりお。
ぶ(絶対に負けられないデュエル・・・慎重にいかないと。)
覚えたルールを思い出しながら必死に考えるぶりお。
ぶ「まず手札から魔法カード、テラフォーミングを発動!デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。」
ぶりおのデッキにはフィールド魔法は1種類しか入っていないのでデュエルディスクのオート機能でデッキから飛び出してきた。
ぶ(トゥーンキングダム・・・私が初めて出会ったカード・・・)
ぶ「私はトゥーンキングダムを発動!このカードが発動した時、デッキの上から3枚のカードを除外する!」
デュエルディスクの墓地ゾーンの下に除外ゾーンがあり、除外されるカードはディスクがオートで除外ゾーンに置いてくれる。
トゥーンキングダムを発動すると、ぶりおの後ろに巨大な本が現れた。その本は閉じられている。
ぶ「カードを1枚伏せて、ターンエンド☆」
「「
【ぶりお】
-----王
--■--
手4 LP4000 王=トゥーンキングダム
」」
ぶりおはデュエルディスクの高性能さに少年心をくすぐられて少しテンションが上っていた。
男「くくく。初めてのデュエルにしては軽快なターンさばきじゃねーか。だが・・・その初めての相手が俺だったことを後悔するんだな!!」
ぶ「初めての相手!?私は処女じゃない!」
男「俺のターン!ドロー!!俺は可変機獣ガンナードラゴンを召喚するぜ!!」
☆7 ATK2800
ぶ「なに!?たしか☆5以上のモンスターの召喚にはリリースが必要なはず!どうしていきなり高レベルのモンスターが!?」
男「はっはー!ガンナードラゴンはリリース無しで召喚できるのよ!しかしその場合、攻撃力と守備力は半分になるがな!」
ATK2800→1400
ぶ「1400・・・これならたちうちできる☆」
男「そいつはどうかな?!俺は手札から装備魔法、愚鈍の斧を発動!ガンナードラゴンに装備するぜ!」
ガンナードラゴンが不気味な光を放ち始めた。
ぶ「な、なに!?」
男「愚鈍の斧は装備したモンスターの攻撃力を1000ポイントアップする特殊能力を持つぜ!」
ぶ「1000ポイントの攻撃力アップ・・・!?」
男「それだけじゃねー・・・愚鈍の斧は装備モンスターの効果を無効化する効果も備えてやがるのさ」
ぶ「・・・?ど、どういうこと?」
店長「・・・!!!まずい!ぶりおちゃん!」
男「ガンナードラゴンの妥協召喚のデメリット、攻撃力が半分になる効果が消滅するのさ・・・」
ぶ「え?え?なに?」
男「ははははは!!やはりこいつ素人の中の素人だぜ!!状況が飲み込めてないなら、俺のガンナードラゴンの攻撃力を見てみな!!」
ぶ「え・・・!?」
ガンナードラゴンATK3800
ぶ「こ、攻撃力3800・・・!?」
男「トドメだ!!永続魔法カード発動!勇気の旗印!こいつは自分のバトルフェイズの間、全ての自分モンスターの攻撃力を200アップさせるのだ!」
店長「こ、この男・・・なんて強さなの・・・こんな人に勝てるデュエリストなんてそうそういるもんじゃないわ・・・こんなのって・・・」
男「さあ・・・いくぜ、間違いとはいえこの俺に挑んだことを後悔しやがれ!!」
ぶ「・・・!」
男「バトルだ!!!!」
ガンナードラゴンATK3800→4000
男「ははは!バトルフェイズに入ったことでガンナードラゴンの攻撃力が勇気の旗印の効果で200アップし、4000ポイントだァ!!」
ぶ「4000・・・M&Wのデュエル開始時のライフポイントの数値と同じ・・・この一撃を食らったら私の負け!」
男「消えろ!貧乳オンナアァァァァ!!ガンナードラゴンの攻撃!!!」
店長「もうダメ・・・!」
店長は手で目を覆いうなだれた。
ぶ「トラップカードオープン!トゥーンマスク!!」
男「あん?なんだぁ?」
ぶ「このカードはトゥーンワールドがフィールドに存在する場合に発動できる!」
男「トゥーンワールド?どこにそんなカードがあるんだ?あ!?」
ぶ「フィールド魔法、トゥーンキングダムはトゥーンワールドとして扱うのだ☆」
男「な、なに?テメーが発動してる意味不明なカードか・・・見たことないカードだが、一体・・・」
ぶ「相手フィールドのモンスター1体を選択し、そのモンスターのレベル以下のトゥーンモンスター1体を自分の手札かデッキから特殊召喚する!」
男「俺のガンナードラゴンのレベル以下だと・・・?レベル7以下ってことか・・・?」
ぶ「私はデッキから・・・レッドアイズトゥーンドラゴンを特殊召喚!!」
男「れ、レッドアイズだと!!?」
ぶりおの後ろにある本が開きそこから姿を現したのは、赤き眼の黒き竜だった。
ぶりお「うひょーー!かっこいい!!本物とはちょっと違うけどやっぱレッドアイズは最高だな☆」
はしゃいでるぶりおだったが、ひととおりの興奮を見せると自信のある表情で言葉を続けた。
ぶ「レッドアイズトゥーンドラゴンは守備表示☆」
DEF2000
男「は・・・はは・・!驚かせやがって、守備力たったの2000だと?このターンでの瞬殺は免れたようだが、あっさり蹴散らしてやるぜ!バトル続行!!」
ぶ「こい!」
男「消えろ、レッドアイズ!ガンナードラゴンでレッドアイズトゥーンドラゴンを攻撃!!」
ガンナーATK4000 レッドアイズDEF2000
ガンナードラゴンの攻撃がレッドアイズトゥーンに命中し、ソリッドビジョンの演出で爆発が起こった。
男「へへ!みたか・・・ん?・・な、なに!?」
爆煙から姿を見せたレッドアイズはホコリまみれだったが、一旦トゥーンキングダムの本の中に入り本が一旦閉じ、再び開いた本の中から出てきたのは無傷のレッドアイズだった。これはやはりソリッドビジョンの演出だ。
男「ど、どういうことだ!?」
ぶ「トゥーンキングダムの効果!トゥーンモンスターが破壊される場合、1体につき1枚、デッキの上からカードを除外することでトゥーンモンスターは破壊されない!」
ぶりおはデッキの一番上のカードを1枚除外して、レッドアイズを守ったのだ。
男「な、なんだと~!?テメエ・・・俺のターンはまだ終わってねーぞ!バトルフェイズからメインフェイズ2へ!永続魔法、カイザーコロシアム発動!」
ガンナードラゴンATK4000→3800
ぶ「バトルフェイズが終わってガンナードラゴンの攻撃力が戻った・・・、そしてあのカードは?!」
男「このカードがある限り、お前は俺のモンスターの数を超えてモンスターを出すことは不可能になった!俺のモンスターはガンナードラゴン1体!お前のモンスターもレッドアイズ1体!つまりお前はこれ以上モンスターをフィールドに出せないのさ!」
ぶ「・・・な、なるほど」
男「チッ!ターンエンドだ!!」
「「
【男】
--△--
-カ愚旗-
△=ガンナードラゴンATK3800
カ=カイザーコロシアム
愚=愚鈍の斧
旗=勇気の旗印
手2 LP4000
」」
ぶ「私のターン!ドロー☆」
店長「ぶりお・・・ちゃん・・・。なんであんなに楽しそうなの・・・?怖くないの?」
男「あ、あのやろう・・・笑ってやがる・・・だがテメーはモンスターの召喚を封じられた・・・」
ぶりおは男のほうを強い眼差しでみた。
男「この野郎!!!!ガンナードラゴンを倒せるとでも思ってやがるのかァァァッァァ!!!!!」
ぶ「私は魔法カード、シャドートゥーンを発動!!」
店長「あ、あのカードはたしかデッキ編集の時に4枚あったから1枚外したカード・・・!一体どんな効果が・・・?」
ぶ「このカードはトゥーンワールドがある時、相手モンスター1体を選択して、その攻撃力分のダメージを相手に与える!!」
男「な、なんだとォォォ!?!!!!!」
ソリッドビジョンの演出で、ガンナードラゴンの影から男に砲撃の攻撃が放たれた。
男「ぐぁ・・!さ、3800ポイントのダメージだぁ!?」
LP4000→200
男「な、なんだこれは・・・だ、だがライフは200残っている!!ガンナードラゴンが倒されたわけじゃねー!!!」
ぶ「レッドアイズトゥーンドラゴンを攻撃表示に変更!そしてバトル!!!」
男「な、なに!?バトルフェイズだと!?何考えてやがる!!」
ぶ「レッドアイズトゥーンドラゴンで・・・」
男「バカめ!!このド素人が!調子に乗るなよ!!攻撃力の差がわからんのか!!」
ぶ「・・・プレイヤーにダイレクトアタッーク!!☆」
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
キングダムの本からレッドアイズが黒炎弾を放った。
そしてその攻撃は相手プレイヤーに直撃した。
男LP200→0
審判「ライフポイント0です。勝者、ぶりお!!」
ぶ「やったあああああ!!!!めちゃ楽しかったぜ☆」
店長「・・・嘘でしょ・・・?こんなことって・・・ぶりおちゃん!!」
店長はぶりおに駆け寄り抱きついた。
ぶ「て、店長・・・私ヘルニアが・・・」
店長「すごい!すごいわ!ぶりおちゃん!」
男「おい・・・」
ぶ「!?」
男「どうなってやがる・・・ダイレクトアタックってのはよおおおおお!!!!」
ぶ「・・・トゥーンモンスターはトゥーンワールドが存在する時、ダイレクトアタックできる」
男「あ・・・?インチキだろ・・・んなもん、おい審判!!こいつのカードはイカれてやがるぜ!ちゃんと調べてくれ!」
審判「残念だがデュエルディスクがきちんと反応し、なおかつエラーを起こさない以上、問題はない。調べた結果、きちんと登録もされてあるカードだ」
男「馬鹿な・・・」
男はぶりおと店長のほうを見た。
男「・・・ち、ちくしょう~~~~!!!!!覚えてやがれ!借金は約束通りチャラだ!!!」
ぶ「店長!やったね!!!」
店長「ええ・・・あなたのおかげよ、ぶりおちゃん!!」
つづく
Twitter @tibisaru123
ぶりお -決闘者伝-
圧倒的な力の差-