ロバとわたしとかぜ
初めてながら、このような作品を作ってみました。
生と死について、独自の視点から触れてみました。
よくはれたひ、そうげんに、いっぴきのロバがいました。
ロバは、くさをむしゃくしゃとたべていました。
そこへ、ロバのかいぬしである、しょうねんのミケルがやってきました。
ミケルは、ロバのとなりに、あしをまえにだしてすわりました。
ミケルはロバにいいました。
「ねぇ、ロバさん。ぼくのはなしをきいてくれるかい。」
しかし、ロバはひたすらくさをたべています。
ミケルは、そんなのんきなロバに、またはなしかけました。
「きょうね、きみのおかあさんロバが、おそらにいってしまったんだ。」
ロバは、まだもくもくとくさをたべています。
「とおいとおいところに、いってしまったんだ。ぼくたちは、もうおかあさんロバにはあえないようなところにいってしまったんだって。」
ロバは、あたらしいくさをたべはじめました。
「でもね、ぼくは、おかあさんロバがたびにでたんだとおもうんだ。だって、ずっとおなじばしょにいるのって、たのしくないじゃん。」
ロバはまた、あたらしいくさをみつけては、たべていました。
「ぼくたち、いつかおかあさんロバにあえるのかな。」
ロバは、おなかがいっぱいになったのか、トボトボとミケルのほうへやってきました。
そして、ロバはミケルのあしにかおをのせて、すわりました。
そして、ロバはめをとじました。
ミケルも、ロバとおなじことをしてみました。
めをとじると、そこにはおかあさんロバがたっていました。
ミケルは、おかあさんロバにちかづこうとあるきだしました。
でも、おかあさんロバにちかづけませんでした。
ミケルは、あるくのをやめ、そこにひざをついてすわりこんでしまいました。
そして、なぜかなみだがでてきました。
すると、ロバがよってきました。
ロバは、ミケルのそばまでくると、ミケルのかおをなめはじめました。
よくみると、なみだをなめていました。
ミケルは、すこしだけわらいました。
ミケルは、めをあけました。
ロバは、ミケルのあしにあたまをおいたまま、めをつむっていました。
よくみると、ロバのめは、なぜかぬれていました。
ミケルは、てをうえにあげ、すわったまませのびをしました。
「ねぇ、ロバさん。おかあさんロバにあえたよ。」
ロバは、まだめをつむっています。
「おかあさんロバは、ぼくのこころのなかでいきていたんだね。」
ロバは、みみをピクリとさせました。
「ありがとう、ロバさん。」
ロバは、またピクリとみみをうごかし、めをあけました。
ロバは、たちあがって、いちどだけミケルのほうをみて、またくさをたべはじめました。
そらはあおく、とてもすんでいました。
かぜは、ミケルとロバのあいだをぬけていきました。
そらでは、たいようがわらっていました。
ロバとわたしとかぜ
大人の方は、漢字がなく読みにくかったことでしょう…。
なにか、心に訴えかけるものを感じ取っていただければよいと思います。
幼児対象作品って、やっぱり難しいですね…。