瞳の中のクライベイビー

脳内をα波で満たしたい。

晴れていることに気がつかない日だってある
だって瞳の中が雨漏りしているから
まだまだいつだって夜



片っぽの魂がもうダメだというと
もう片っぽの魂がイヤだと叫ぶ
その瞬間にムーンライトが映える



晴れていることに気がつかない日だってある
だって瞳の中が洪水みたいになっているから
発するべきじゃない言葉と
思っていることと真逆の反応
犬の眼はいつも潤んでいる



みんな星座みたいに綺麗だったらいいのに
置かれている場所にいるだけで輝くことができれば
天の時分ならば美しい唇を切ってしまうこともなかった
溺れてボトボトになって
夢はすぐ覚める



朝が来ていることに気がつかない日だってある
初めて夜を過ごした相手もやがて
雨に濡れて罪悪感と共に消えていった
自分の意思で
猫の眼はいつも爛々としている



晴れていることに気がつかない日だってある
うっすらとした浮雲の中で
万事うまくいくことを想い描いて



考えすぎない、自分は時分
昔話はもう飽きた
くらい渦に飲み込まれぬよう舵をとる



重要なのは天気じゃない
瞳の中にいる自分に優しくしてあげる


必要なのは根拠のない自信と
邪な声を無視する力


笑顔



ただそれだけ

瞳の中のクライベイビー

読んでくださりありがとうございました。

瞳の中のクライベイビー

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-01-15

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