燃え残った星屑の同胞よ

この夜の中で

きっと虚空を睨んだ先には

放射線状に広がるミラーボールの光を浴びながら

高速道路を走る車のライトや夜通し点きっぱなしのマンションの明かり

僕が求めるものは何であってもあそこにあるようなものでは決してないはずなのに

僕はそこに夢を見るんだ



燃え残った星屑の同胞よ

生きていくということの辛さや虚しさを知りながらそれでも生きていくことを選んだ者よ

きらびやかで華やかなその世界に実態のないことを知っているだろう

夢を見ることの難しさを知りながらそれでも夢を見続ける

そんな君を助けることはできないけれど

帰る場所はここにあるんだよ

燃え残った星屑の同胞よ

燃え残った星屑の同胞よ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-01-11

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted