主人の微笑み

高菜わさび

 「さあ、どうぞ」
 「変わった物を食べさせてくれるという割には、ただの豆腐じゃないか」
 文句を言いながらも、目の前の豆腐に箸をつけて食べると。
 「これは!」
 「一つの豆腐に見えて、木綿と絹ごしが交互に重なって、大豆の新しい魅力に、気がついていただけましたか?」
 一目で見抜けず、先ほどまでの自分がとても恥ずかしかった。

主人の微笑み

主人の微笑み

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
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