待ってるんだから

出会ったその日に恋をした。
半年後には結婚
幸せの絶頂だった
結婚生活3日目
荷物を整理している時に夫の手帳がでてきた・・・

一目惚れでした

私は、矢野原ミエ28才周りの同級生はみんな結婚を意識していて会えば、もっぱらそんな話ばかり
バブル世代だから女子も高望みでリアリティなんて感じないなぁ
「ミエ病院勤めなんだからお医者さんでいい人なんていないの」
「私、医者苦手なんだよね」
「なんで?」
「だってみんな学生の時解剖実習やってるでしょ・・・崇高な学問の為必要な事とは、わかるけどその手で死体切り刻んでたと思うと怖くなっちゃってヘヘッ
お医者さんは、立派な仕事だし尊敬もしているけどね」
「いいと思うんだよなぁ!ミエ頭良いしスタイルも良いし医者の奥さんなんて」
「真弓さんもしつこいなぁ、それより今度三谷製薬のプロパーさん達がテニス行かないかって軽井沢。」
「えーっ!あそこおじさんおばさんばかりジャーン!」
「でもお金全部出してくれるみたいだよ。
車も出してくれるし今度は、若い子も連れて来るって言ってたよ」
「うーん?タダなら行こうかな?若い子って男子かなフフッ」
「じゃあ時間とかなんか決まったら教えるね」
高橋真弓は、病院の事務をやっていてわたしより2才年下で同じアパートに住んでいるので一緒に食事したり旅行したりする友達です。

3日後テニス会の連絡があり5月5日のこどもの日に決まった。
その日私は、どうしても仕事の都合がつかず後から1人で電車で軽井沢まで行き迎えにきてもらった。
こんな時は、いつも鈴木さんと言うおじさんか薬屋さんの車で迎えに来てくれるんだけど見たことのない赤いシティーで知らない男の人が乗っていた。
窓を開けて
「アノー・・・矢野原さんですか?」
「ハイ・・・」
「あー良かったペンションから遠いので遅れちゃうかと思った。私は、有田裕一と言います。テニス会に参加させてもらって
矢野原さんのお迎え頼まれちゃって、どうそ車に乗ってください」
年の頃は、30〜35?背が高そうで顔は、長め目は、タレ目、話し方は、爽やかで好感もてそうなところは、さすがプロパーってか?
嘘は、ついてなさそうなので助手席にのせてもらった。
こんな日も仕事休めないんだねとか背が高いねとか自分も若い女子が来るからって誘われたとか、車が中古の安いやつだから坂が登れるか心配だとか、ペンションまで40分程だったけどずっと喋ってた。
低い柔らかい声で仕事終わりで電車で時間かけてやって来て疲れてたけど癒されるような気がした。
「良い人だなぁ」って感じた。

待ってるんだから

待ってるんだから

一目惚れでスピード結婚!でも初めから離婚の危機、どうやって乗り越えれば・・・

  • 小説
  • 掌編
  • 成人向け
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2017-01-09

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