終わらないのだ
眠りたくて、眠れなくて、それでもやっぱりいつの間にか寝静まるような僕は、弱気な幸福論ばかり唱えている。
星屑を見る余裕もないくせに、無闇に空を睨みつけたりとか。
欲しいものは何一つ手に入らなかったが、気づけばここまで歩いてきた。
何年経っても足取りは、ちっとも軽くはならないが。
急いでいる時に限って降ってくる小雨のような、粘っこい不幸と闘いながら今日も進むのだ。
もちろん勝者なんていないけれど。
言葉、言葉、言葉。
君の言葉が聞きたかったのだ。
腐り落ちかけた中耳に響く声で。
どうせこれからも生きていく。
終わらないのだ