おつかれさま、でした


いろんな 日が ありました

目を閉じて ふりかえることに
ふさわしい だから
なにかの 節目とは 在るのでしょう


こんなに しあわせな 日が
永遠に つづけば

こんなに 腹の底から 笑える日が
永遠に つづけば


じぶんを愛せた あの日々をおもいだす


こんなに くるしい日なんて
二度と ごめんだ


こんなに 真っ暗な日なんて
二度と ごめんだ


じぶんを 殺した あの日々をおもいだす



じぶんをあいする

生きていたい


じぶんをころす

生きていくのが つらい


これまでの 日々の 経過のなか

忘れてしまった日も

記憶にのこる日も

あるだろう


これまでの 日々の 経過のなか

あなたは


ことばにしたい 気持ちと

ことばには できない 気持ちを 抱え


きっと そうして

つねに おのれと 闘い続けてきました



それでも

あなたは

生きて きました 今日まで ちゃんと



なにかを 捨てた日も

なにかを 裏切った日も


きっと たくさん あったでしょう



それでも あなたは


じぶんだけは 捨て去らず 裏切り切らず


生き抜きました


よく、 生き抜いて きました


だからこそ


あなたは いまも そこで


浅くも 深くも

呼吸をしています


明日が たのしみな 365日


明日なんて いらない 365日


明日だけは 迎えたい 365日



あなたにしか わからない


ものすごく 単純で


ものすごく 複雑な


透明なのに 濁ったような


そんな想いを むねに



あなたの こころと からだは


365日を



ゆるやかに

あるいは

いのちを かけて

あるいは あきらめに 抗いながらも



越えることが できた



かえることも

巻き戻すことも

とりかえすことも


二度と できない 365日



過ちを 風にたよって
過ぎ去らせた 過去の 365日


後悔は するな と 言われても


抗おうにも 無理な

そんな日も 越えて 来ましたね


それで いいんです


たとえ 過つ 365日


何度と くりかえそうが



このうえない 幸福のなかの 365日


何度と くりかえそうが



わたしも あなたも



いつか くりかえしを 終えるから


いつか 木の葉を揺らす 風になるから



終わりがこないものは ない

信じたくはない けれど

信じるしか 選べるみちは ない


いつかは

さよならが 訪れるよ


だから 生きていく


あなたも わたしも


明日からはじまる

すこしは 新鮮な日々を


あなたらしく


わたしらしく


生きていくの



やめられないから



生きていくの



がんばらなくて いいの


生き抜いただけで それだけで いいの


よく、 生き抜いてきました


お互いに



だから、


いまは、


おつかれさま。



明日に 期待できる


そんなゆるやかな日が


あなたにも わたしにも



たくさん 訪れますように

おつかれさま、でした

おつかれさま、でした

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-31

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted