77

好きだったなあって
3秒後に想えるような
恋がしたかった

3秒、3秒、プラス1
7秒で過去になると言われてから
世界が短くなった気がする

君の横顔と彼の横顔がとてもよく似ていて
でも私の友達は誰一人そうだねとは言わなかった

3秒、3秒、プラス1
君の背中が遠ざかって過去になって
今にわたしだけが取り残される

きづいてきた想いも
ぜんぶ嘘だったから
私は君を知ろうともしない

赤が好きなんて言わないでよ
君の女のコは綺麗な黒髪で
私と同じところ一個もない

ない何もない
3秒後、好きだったなあって想える恋がしたかった
しなかった死ねなかった



20160914

77

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-31

Copyrighted
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