ゆるやかな必死

風を抱いて 揺れてる ぼくを

たとえ 世界が どこかでだれかが

憎んでいたとしても

ぎくしゃくした壁がせまり

「なにか」が必死に
ぼくを ここに
閉じ籠めようとしても

どれだけの 孤独に
こころを蝕まれても

ぼくは 太陽を

こんなに 必死に

愛している だから


みみを澄まそう
答えなさい

じぶんのいのちに



必死に 必死に

のまれても 生きる

閉じ籠められても 鍵を探す

底まで堕ちても 這い上がる


必死に 必死に


生きる ことに 必死さは
ときに 不要で

でも

じぶんを 生かす ために
生き抜かせる ために

必死になろうと する 努力から


ひとは

きっと

必ず

いつか

変われる



しんじる ことに 必死で あれば




ゆるやかな 必死さ

そのなかには

ゆるがない 信頼 と いうものを


そっと あたためておいてもいい

いい はずだから


じぶんへの期待や 自信を

すべて手放しそうになってしまったときは


そのすべてをあきらめてしまっても


まだ おわりじゃないはず

そのときに 間に合うのは



しんじる という

ただそれだけの シンプルさ


それをわすれたとき、

必死にも ゆるやかにも

じぶんじしんにも


もう、

還ってはこれないのかもしれない



ひととは


儚い


それでも


なんだって いい

なにかしら でも


信じることが

できているかぎりは



まだ、


これからを


見つめていたって


いい



きっと そう


生きることは

容易く

困難で



世界は


なんてくだらなく


なんて素晴らしい



そんな場所

ゆるやかな必死

ゆるやかな必死

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-29

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