星のない夜

星のない夜

キラキラ発光体がちりばめられた
深い藍の空が好き
1つ1つを線で繋いでみたり
強い光に手をかざしてみたり
今…この瞬間
生きている事を幸せだと思える事が
明日に繋がっていくから
空を抱きしめたくなる

冬の匂いはほのかな夢香
ふうと吐く息を
手で作り上げたボウルに溜めて
夢香とブレンドさせてみる

指からすり抜けて行くものたちは
まるで私達のようね
愛おしい
星はただ煌めいて
月は光を放ち続け
ちっぽけな私を見守ります

こんな日々が続けばいいのに…
空が果てなく広がるように
いつまでも、どこまでも
見上げる空が変わらないように
・・・そう願う事を諦めないでいられたら
きっと明日も空に手を伸ばし
生きていこうと思えるのに

星がみえない空は哀しすぎて
体が動きを止めてしまうのです
ただ、悲しくて、
ただ、せつなくて
ただ、恋しくて・・・

星のない夜

星のない夜

  • 韻文詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-29

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