いつかきっと
私には、歌しかなかったし好きなんて感情が分からなかった。
当たり前
あの時の私たちは、何も知らない。言われた通りに生きてきた。
言われることが当たり前で。
なに言われても全く自分が悪くないことで怒られても誤って・・・・我慢していた。
「あなたは我慢して笑っていればいい。怒られたら誤ればいい。好きって言われたら付き合えばいい。あなたに選択肢はないのよ」
そんなおばさんの一言から私の人生と生活は変わったのです。
私の名前は、池田 愛 19歳の専門学生。
私は、生まれてすぐ母が亡くなり叔母の家で預かられました。
最初は、みんな同情の塊で「可哀そうに大丈夫だから」「私が、愛を最後まで育てて幸せにするから」そんなきれいごとを並べた生活がはじめりました。
ですが、私が成長につれ扱いはどんどん雑になっていきました。
私は、家に帰るのも嫌で学校生きながらバイトを始めたりなど家にいる時間を少しでも減らすことを考えました。
私が、働いているのは小さなコーヒー屋さん「ひととき」という可愛いお店です。
そこのオーナーさんも店員さんもいい方ばかりです。
オーナーさんは、50歳のとしさん
店員さんは、19歳のかずまさん 23歳のことねさん 25歳のそうやさん
この三人は、兄弟でいつも仲良く働いています。し
いつも優しく暖かく家ではないものことを教えてくれます。
未熟な私は、、学ぶことばかりです!!
そんな私の切ない恋愛ストーリーをどうぞ
信じたい!
私は、歌うことが大好きで専門学校にもわがままを言って入った。
音楽の世界は、きっとそんなに未来が開かれるものではないのはわかってる。
でも、信じたい。
「歌いたい~」
私は、授業をさぼって歌えるところを探すことにした。結局、場所がなくて今は使われていない音楽室にした。
久々の、ピアノと歌にドキドキは止まらなかった。
引き出したら歌いだしたら止まらない。
どれだけ歌っても足りなくて・・・・。
「どこーかでー鐘がなーてーー・・・」
がら
「・・・・」
入ってきたのは、身長がたくて顔が整って今流行のマッシュのイケメン男子だった。
「きれい声してるんだね」
「え?あ、ありがとう!!」
「俺も、曲すきだよ」
「そうなんですね!曲調が好きなんです」
私は、まだ何も知らないなにも話したことない人に音楽の話をしていた。でも、それくらい歌うことが好き。
「何年生なの?」
「今年入ったばかりなんです!だから、まだなにもできなくて座ってるだけだからむずむずしてしまって」
「俺もそうだたな~」
「そうなんですか?」
「うん。俺も何もできないのがすごく嫌でさーこんなんじゃなにもうまくできないいじゃんって」
なんで、だろう。この人はなんでこんなに熱心に語るんだろ。
なんで、こんなに気持ちがこもってるんだろう。
「私は、歌うこと本当に好きなんです!仕事にならなくても自分の未来が幸せになれれば!歌で幸せになれるって信じたいんです!」
「そうなんだね。きっとこれからたくさん悩むよw俺もこれからだけどねw」
まだ、話して数分しかたっていない私たちはどこかで確信していた・・・・
また、会える
それからは、私は先生に怒られ単位も少し落とされて少し大変でしたが無事実技の授業に出ることができました。
声の出し方、のどの使い方、おなかからの声の出し方。
これからが楽しくなっていくと私は信じていた。
「おーーーい」
「あ!先輩!!」
あれから、あの音楽室で会うことの増えた私たち。
二人で歌ってたり一日のしょうもない話や先生の話などたくさん二人で笑って話すことが増えた。
「そーいえばなんだけどさ~」
「はい?」
「名前教えてよwww俺らさよく名前も知らないのにさ話してたよなw」
「そーいえば!ww私の名前は、池田愛です!」
「あいちゃんね!!俺の名前は、成瀬楓弥」
「成瀬先輩ですね!よろしくお願いします!」
私たちは、だんだん仲良くなって連絡先も交換して帰りも一緒に帰るようになっていた。
まさに、マンガのような男女の展開だねwでも、私はそれが楽しくて仕方がなかった!!だからこれからも、この関係が続くことを信じていた。
私は、すべての可能性を信じたかった。
私なんて・・・
あれから成瀬先輩とは毎日一緒にいて連絡とって仲良くしていた。
私にとって先輩は憧れで素敵な存在だった。
だから、バイト先でもクラスでもたくさん話していた。みんなは、そんな私が一番わくわくしていると言っていた。
私も、それは実感していた。
そのうち先輩は私の学年で人気者になっていた。
嬉しいかった・・・でも、どっかでもやもやしていた。
何とも言えないこの気持ちはなんだろ。
友達とか先輩には想ったことのない気持ちだったからすごく嫌だった。
「あい!!」
先輩が走ってくる。
嬉しかった。先輩が私だけのために走ってくれることが私の名前を呼びながら私のもとに来てくれるのが。
「あい!今日さカラオケ行かない?」
「二人でですか?」
「ううん!男子2人と女の子4人だったかな」
「・・・」
「男子は、俺の友達で女の子は愛の同級生だよ」
私は、嫌な女になっていってるのかもしれない
「私は、そこに参加したほうがいいんですか?」
「え?w」
「女の子4人もいるなら5人目はいらないですよね?」
私は、その言葉を言って我に返った
「!?・・・すみません・・・私はいいです」
「・・・そっか」
そう言って私は、先輩から走って逃げてしまった。
どんどん嫌な言葉が出てきてしまう。なんで・・・・
「なんで・・・・なんで・・・私だけじゃないの?なんで私だけ見てくれないの?・・・・分かってたよ。私がみんなに話してるからどんどん人気になっていくのなんてわかってたはずなのになんで・・・・・」
涙が溢れ出た。誰もいない音楽室には私の鳴き声が響きわたった。
それからは、先輩とも話すことは減った。最初は連絡も来ていたが来なくなった。
「私なんて・・・」
私は、それからは授業にちゃんと出て教室からも出ることもなくなった。
どんどん先輩が私から離れていくような気がしていた。
廊下で見るたび絶対女の子がいて笑顔で話していた。先輩は、私を見ると私を追いかけようとする、でも女の子につかまってそれで終わる。
私は、久々に一人で音楽室に向かうと先輩がピアノの椅子に座っていた。
私は、後ろ見て歩き出した。
「あい!!!!!!!!!!」
先輩の透き通った声が廊下に響いた。
私は、無視して歩き出した。 ガシっ
先輩は私の腕を掴んだ。
「なんで逃げるの?なんで俺から離れるの?」
「先輩は、私の憧れです。今は、みんなに人気で私と話してる暇なんてないです」
「そんなことない」
「実際そうじゃないですか!!!!追いかけようとした時だって女の子に止められて来れなかったじゃないですか!!!!」
「・・・・」
「先輩が、女の子に人気出てからすごくもやもやして嬉しいはずなのに悔しくて寂しくて離れていってるのは先輩ですよ!!!」
「寂しかった?」
「はい」
「辛かった?」
「はい」
「そばにいたいって思ってくれた?」
「はい」
「それってさ、好きってことなんじゃないの?」
「好き?」
「うん。嫉妬だよ。好きな人が女の子にとられて自分のそばにいてくれない。自分のものじゃない。自分のだけであってほしい。それが恋だよ」
「私は、恋なんてわからないです。私なんて恋なんてできる顔も体も性格もしてないから」
私は、生きてきた中で彼氏ができたことなんてなかった。
「私なんてっていうけど俺は、愛のこと好きだよ?照れ屋さんで元気で心に響く声しててひまわりみたいな笑顔で身長小さくてなにも届かないのに見え張って届くって言う愛が好きだよ?俺は、愛に恋してるよ?」
先輩が、言った言葉が半分以上理解できなかった。私のどこに魅力があって好きになるのかわからない
「先輩・・・きっとそれは勘違いです」
私は、それだけ言って走って逃げた。
私は、また先輩から逃げた。先輩は、向き合ってくれたのに私は向き合わないで逃げた。
「私になんて付き合う資格なんてない」
恋って・・・
あれから、私は先輩に会わないようにできるだけ友達といて先輩が話しかけられないようにしていた。
でも、先輩が女の子といるところ見るのがすごく辛かった。
なんで、私じゃない人にやさしくするの?笑うの?そばにいるの?楽しそうにするの?
なんで、違う人の前で歌うの・・・。
私の中でどんどん抑えられなくなっていた。
「こんにちわ~」
「あ!!あいちゃん!学校お疲れ様」
今日は、久々のバイトだった。
「こんにちわ・・・」
「え!!どうしたの?元気ないね」
顔をのぞきこんだのはかずまさんだった。
「わっ!!!そんなことないですよ?少し疲れてるだけですよ」
「あいちゃん!恋の悩みなら何でも言ってね?」
「私は!!!恋なんてしてません!!」
「「!!??」」
私は、現実から逃げたかった。恋なんてわからない。私は、音楽だけ・・・
みんなは、いつもと違う私に驚いていた。
「あいちゃん・・・・」
「オーナー・・・」
「あいちゃんが、今何で辛くて悲しんでいて悩んでいるのか俺らには分からない。あいちゃんの家庭事情でしかも恋なんて分からなくて心がどんどんぐちゃぐちゃになっていったあいちゃんは今、現実から逃げていている。誰にも頼らないで私なんて私なんてって自分からも逃げてるんだよ」
オーナーにすべてが分かられていたことが嬉しかった。わかってくれる人がいるんだって私は、嬉しかった。
叔母さんにもわかってもらえない叔母さんは、いつも言うんだ。
「あなたをすべてわかってくれる人はもう消えたの。死んだの」ってね。
「私が、今どんな気持ちでどうすればいいのか分からないんです。誰も教えてくれないんです。誰にもわかってもらえないんです。でも、先輩だけは私のことを理解してくれたの・・・私のそばにいたいていてくれたの・・・でも、実際は他の女の子といていつも笑顔で歌って、私だけにじゃないんです。なんで?ってなんで私だけじゃないのって・・先輩がほかの人といると辛いんです・・・」
4人は、私を見て微笑んだ。
「それが恋なんだよ。それが嫉妬なんだよ。それが、人間の気持ちなんだよ」
「あいちゃんを理解しようとしている人なんてたくさんいるじゃん?ここのみんなそうだよ?その先輩だってそうだよ」
なんで、こんなに一生懸命なんだろ。なんで、こんなに私を見てくれるんだろ。
涙が溢れ出た。
ことねさんは、優しく包み込んでくれた。
私は、初めて人の優しさ心の温かさそして、恋を知った。
大人の言葉
やっと自分の心に襲ったのは親戚の怖い言葉でした。
久々に、家でゆっくりする日がありました。
「おばさんおはようございます」
「あいおはよ。あいさ最近なにしてるの?」
「え?」
「育出てる私に何も報告がないなんて失礼だと思わないわけ?」
「・・・いや・・その、学校とバイトが忙しくて中々おばさんと話す機会がなかったので」
おばさんからの言葉の圧に私は怖くなりました。でも、これが初めてではなかったので私は、できるだけ避けようと考えました。
「すみません。また、お時間があるときにもでお話ししますね」
「いいえ!今話しなさい」
今回だけは、逃げることはできませんでした。
「最近は、学校で技術の勉強も始まってどんどん歌のことについてわかってきました。」
先輩のことも話すことにしました。
「仲良しの先輩もできました。」
「男の子なの?」
「はい」
「好きとか言わないわよね?」
「え?」
「今、ここで恋愛しても将来があるのだからただの邪魔でしょ」
私は、先輩についての否定に心が痛みました。でも、譲れないところでした。
「私は、どんなことがあったとしても先輩のことは好きです。どんなに付き合えなかったとしても」
「あなたが好きだったとしても相手はあなたのことなんて好きじゃないわよ?だって、あなたは親を殺したんだから」
「え・・・」
叔母さんから出た言葉は、私は驚いた。
「だって、あの子はあなたを生まなければ生きていたのよ?なのに、あなたが生まれてきたせいで死んだのよ」
私は、何もかもが怖くなった。私が、親を殺した・・
「あなたは、恋なんてしてはいけないの。あなたは、私が言ったように生きていけばいいの」
それを、耳元でつぶやかれおばさんは去って行った
叔母さんの言葉が忘れられない。
私が、親を殺した。この言葉がずっとずっと私の頭の中でぐるぐる回る。
学校でも友達と話してても先輩と話していても・・・そんな自分が怖くなる。
いつかきっと
私には歌しかなかった。でも、あなたがいつもそばにいてくれたよね。