バスが燃えている
ある昼過ぎ
テレビを点けていると
バス火事のニュース
バスが燃えている
そう通報があったらしい
5回ほど爆発した
とか
怪我人はいなかった
等といった情報
バスが燃えている
まるでキャンプファイヤーや
プロミネンスのように
いやにあっさり燃えるものだ
バスはエンジンが後部にあるので
比較的燃えやすい車なのだそうだ
ところで
誰にも言わずに考えていることが
思いもよらぬところから聞こえてくることが
間々ある
二階建てのバスの歌を懐かしんでいたら
全く関係の無いところからバスの話題が出る等
これが噂の引き寄せか
それとも単にこちらのアンテナのせいか
よく分からないが確かにあるのだ
思いもよらぬところから
黙考していたものがあらわれることが
まるでわたしの意識がクラウド化して
セキュリティがゆるゆるかのように
多分それは、逆の場合もあるのだろう
わたしの無意識に放った一言が
誰かの秘密を突くことが
そんなことを考えながらも
わたしの透明なバスは
燃えながら突き進んでゆく
銀河へ
海底へ
心と
クラウドの中へ
近寄ったものに引火しながら
意識と無意識を
炎でつなぎ
バスが燃えている