ついに、ここへ。

ついに、ここへ。

   




   







   








   






   A birthday   
   ran off like date of execution.


   A lover   
   left bed with next fate.


   Life
   has lost
   heartbeat with gray rain.


   Depression
   raped while laughing at my daily.


   The word
   betrayed me right away
   in a silent manner.


   The friend   
   was gone
   as not being since born time.


   Last money   
   was spent
   for a comfort without the end.


   The tranquilizer
   provoked
   suicide vacantly almost every day.


   The future
   disappeared
   like a film exposed to light.


   The dream   
   became the nightmare
   and covered the reality exhaustively.


   despair
   sent me empty box
   every morning to the mailbox.


   My days  
   was killed meaningless
   in meaningless days.


   Sadness
   never allow
   my emotional function.


   I
   have nothing
   I must have already.





   誕生日  
   が
   処刑日のように  凄惨に過ぎていった。



   恋人  
   が
   次の運命を連れて 暗黙を残し部屋から去って行った。



   人生
   は
   灰色の雨とともに 永久に鼓動を失った。



   抑鬱
   は
   嘲笑いながら 一日一日をレイプしていった。



   言葉
   が
   最初に 真っ先に 裏切った 語らせなかった。



   友達  
   は
   生まれた時からいなかったように 皆いなくなった。



   なけなしの金   
   が
   終わりのない慰めのために 報われずに費やされた。



   トランキライザー 
   は
   虚ろに 甘言をほのめかして 自殺を誘った。



   未来  
   は
   感光したフィルムのように あとかたなく消失した。



   悪夢  
   が
   正夢になって 現実を 無言のまま覆い尽くした。



   絶望
   は
   絶え間なく 幾日も なにもない空箱を送りつけた。



   悲哀
   は
   感じるこころの 首をくくって 持ち去った。



   無意味な日々  
   は
   無意味に 易々とわたしを 屠殺した。



   わたし
   は
   もはや わたし以外に 持つべきものがなくなった。


   







   






   


   







   








                    わたし

                    から  

                    わたしの名前も 消えた。



   







   







   







   





   






                                        Someone came over last night,


                                        with the sound of beautiful tango,


                                        such as you visited to pick up my soul,


                                        at last,


                                        to here.



                                       あのひと  が  昨日の夜  訪れた、


                                       あどけないタンゴの音色  と  一緒に、


                                       こんな魂のかけら  拾うために  立ち寄ったかのように。





                                         ついに、


                                         ここへ。




   







   



   







   

ついに、ここへ。

Hndi Zaharaという女性ミュージシャンの“Beautiful tango”にインスピレーションを得て、書いた。
自分の中ではラストは単純なハッピーエンドではないつもりだが、どう感じられるか分からない。
余計な肉を極力そぎ落として、最小限の効果をねらった。
もともとは英語で書いた。日本語に翻訳した。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

ついに、ここへ。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-09

Copyrighted
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