偶数の鬼

ちっちゃい頃から可愛がっていた
魑魅魍魎の合成鬼(ミクスチャー)
自動遠隔殺戮機械
めっちゃくちゃ殺しまくってくれる

二人、四人、六人……六六六六六人まで
鬼は必ず偶数人殺す
だから大抵一人だけ余る
そいつは必ず私が殺す

この手を血に染めることには人類文化科学的に非常に高い価値を持っていて
ただただただただ気持ちいい
希少性
シャワーを浴びたみたいにしゃわしゃわ

放尿の二次関数グラフ
ダイダラボッチのカラオケ大会
棍棒ダンスでどんちゃん騒ぎ
生首のボウリング

とにかくもう手当たり次第に殺しまくって
いまこそ人類を断罪しよう
不条理に弾圧されてきた同胞たちよ
鬼を呼び寄せて血なまぐさいレイブを開け

感情喪失
たらい回しにされるコミュニケーション
偶数と偶然の境目
けんけんで一人帰っていたあの頃の団地の光景

死ねや

偶数の鬼

偶数の鬼

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-06

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