悲しき乱舞

店の埃が舞うといつもの光景に
ひなびた餓鬼の踊る夜
肥えた店主の嘲笑は
骨の肢体をせっせと動かし
従順な犬を飼っているようで
ブラームスの密やかな深夜帯も
踊りの止むことはなく
皮膚は赤切れ、目頭は鈍痛を感じる
店主は手に貨幣を握ると
皿洗いの目の前で頬張った

悲しき乱舞

悲しき乱舞

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-02

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted