1時間2980円の健全なマッサージ屋で目にしたちょっとエロい光景について

ごめんなさい。投稿がとっ散らかっていますね。ですが今日も一つ単発ものを書かせてください。絶対単発で終わらせます。そして他の連載物の続きを書きます。

東京の歌舞伎町から新大久保、北新宿あたりにかけて街を歩くと、至る所にマッサージ屋の看板を見かけます。
多いのは中国系とタイ系のマッサージ屋ですね。

多少韓国系を見かけることもありあす。しかしあまり見ません。
友人の、韓国人の元カノの中学時代の同級生というのに会ったことがあって、その子は確かに水商売をやっていましたが、モデル兼キャバクラ嬢みたいなことをやっているということでした。
マッサージというのはなかなか体力を使う割に実入りの少ない仕事です。さすがに韓国位経済発展が進んだ国の娘は、マッサージ屋に勤めることはないのだろうと思います。それでもおばちゃんになるとスーパー銭湯でアカスリをやってたりするようですが。

おっと、一つ説明を飛ばしましたね。
世の中には真面目なマッサージ屋と真面目でないマッサージ屋があるのです。
もっと言うと、同じマッサージ屋の中に真面目なマッサージ嬢と真面目でないマッサージ嬢がいたりもするのです。
とはいえ、そこまで深い話をすると収拾がつかなくなりますから、ごく簡単な説明にとどめましょう。

真面目なマッサージ屋というのは、これは肩こりとか、腰の痛みとか、パンパンに膨らんだふくらはぎを揉みほぐすことで多少とも全身の倦怠感を和らげてくれるところです。こういうマッサージ屋には、男のマッサージ師と女のマッサージ師が両方いることが多いですね。
一回間違ってこの手の真面目なマッサージ屋に入ってしまい、しかもよりによって男のマッサージ師に当たってしまったのですが、これは男の力というのはやはり強いんですね。この強い力で肩の凝りをぎゅっぎゅっととってもらうと、ものすごく楽になるんです。
いやあ、真面目なマッサージもいいもんだなあと思いました。
しかし、真面目なマッサージ屋に勤めているマッサージ師が皆マッサージのプロかといえばそうでもない。一度本当に疲れていて、1時間2980円のマッサージ屋に入りました。そこにいたやる気のなさそうな中国人の男は、それこそさするように、そおっとそおっとおざなりなマッサージをして、しかも更に悪いことにやたらに太股を触りたがるもので、本当に気色が悪くてこっちが2980円もらいたい位だと思いました。

真面目でないマッサージ屋というのは、これはみなさん既にお分かりでしょう。要はマッサージ嬢がオイルをペニスに塗って、手で扱いて射精させてくれるところです。
ベビーパウダーみたいな粉を手に付けてそおっと性感帯を刺激した後、そおっそおっと射精させるスタイルもあります。
サゾ・マゾというのがありますが、この手のサービスは男のマゾ的欲求を満たしてくれるところですね。受け身ですから。まあ、やりようによってはサゾ的に振る舞うこともできるんですけどね。
ちなみに、真面目でないマッサージ屋のマッサージ嬢の名誉にかけて一言しておくと、彼女たちも真面目なマッサージをやらせれば上手いんです。
さらにいえば、これは意外に思われるかもしれませんが、「サービス」の上手なマッサージ嬢ほど、真面目なマッサージも上手い。これは事実です。はい。

本稿は、最初不真面目なマッサージ屋についてをテーマにしようと思って書き始めたのですが、その前置きとして逸話的にご紹介しようとした真面目なマッサージ屋でのエピソードが、実際に書いてみるとなかなかどうして結構面白かったので、これを本稿の素材としたいと思います。


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ある夏の暑い日、またもや僕は体の芯から疲れていて、ふらふらっと駅に向かっていると、1時間2980円のマッサージ屋を見つけました。このマッサージ屋の窓からは、真っ白な蛍光灯との灯りと、カーテンの間仕切りなく男女の日本人マッサージ師たちが懸命にマッサージしている姿が見えました。
僕は本当に疲れていたのです。疲れすぎて、一切のエネルギーを使いたくない、つまりよもや太股とかましてや内腿とか、さらにはペニスとか、そんなところは絶対触ってほしくないと思っていたので、ここならそういうことはまずあり得まいということで、よろよろと階段を上ってマッサージ屋のドアを開けたのです。

部屋に入ると、大分くたびれたおばちゃんが出てきて、まずは会員証を作るから氏名住所電話番号その他を書けという。はいはい、書きます書きます。
そして誓約書にサインをせよという。曰く、決してマッサージ師へのセクハラ・パワハラ的行為に及ぶことのないこと、かくなる行為に及んだ場合は今後一切のサービス提供を拒否する云々と書いてありました。はいはい、了解しました。そんなことする元気がありましたら僕はもうロマンスカーで今頃新宿についてます。

しかし男っていうのはどこまでいっても男なんでして、このおばちゃんにマッサージしてもらうんじゃさすがに嫌だなあと正直に思いました。
そうも思えないようなら、多分もはや僕の心的エネルギーは完全に枯渇しているということですから、会社勤めなんかできていないでしょうね。
幸いに、歳だけは若い女の子が出てきました。見るからに気怠そうで、目に生気がなく、パーカーみたいな制服の着こなし方もだらしなげで、茶髪に染めた髪も根元の4分の1位が黒くなっているような女の子でしたが。

「これに着替えてください。」
ぶっきらぼうに小学校の体操着みたいな服を渡されました。
マッサージ屋に行くと、こうやって服を着させられたり、シャワーを浴びさせられたりします。
これはお客さんのためのサービスということになっていますが、実際は、ただでさえ本音では他人の体なんか触りたくないと思うマッサージ嬢の心情に配慮して、せめて客に服だけは着替えさせよう、或いはシャワーを浴びさせようという店側の配慮なわけです。
ですから、もし実際にマッサージ屋に行くことがありましたら、是非よくシャワーで体を洗っていただきたいものです。それがマナーというものです。

更衣室で服を着替え終えて、カバンを持って施術台に向かおうとすると、意外にも彼女は
「持ちますよ。大丈夫です。」
といって大分重たいカバンを持ってくれました。お、意外と常識人じゃん、と思ったのを覚えています。

「どこか触ってほしくない部位はありませんか?」
そう聞くのがルールのようです。
「有りません。」
「どこが痛いですか?」
「肩と腰です。」
本当に肩と腰とが痛かったのです。上司の罵声と嫌みに体は耐えかねていたわけです。

ちなみに、真面目でないマッサージ屋に行くときは、「足」と答えるのが鉄則です。もう少し慣れると、「太股」と言えるようになるかもしれません。
茶目っ気のあるマッサージ嬢に当たると、その時点で「モーウ、アナタエロイオトコ」とかなんとか言われながらお尻をちょんと突っつかれたりします。ご参考までに。

彼女はしきりに
「強すぎませんか?痛くありませんか?」
と聞いてきます。要は強く揉むには握力を要するのです。1時間2980円ならば、会社とマッサージ師の取り分が半々としても1500円です。同じ1500円なら、消費カロリーを極力抑えたいですよね。しかもこの娘、見るからに力仕事とか苦手そうですし。
僕は本当に体が痛かったので、「いやむしろもっと強く」と言いたい気持ちをぐっと押えながら、
「いやこれぐらいで大丈夫です。」
と答えました。

しかし彼女は粘ります。7分に1回位
「強すぎませんか?痛くありませんか?」
と聞いてきます。3回目か4回目のやり取りのあと、私は降参しました。わかりましたよ、あなたは十分頑張りました。少し休憩してください。
「うーん、ちょっと痛いかな?」
と言ってあげました。
「分かりました。」
彼女の声が4分の1オクターブ上がりました。

施術台でうとうとっとして、意識がもうろうとしかかった時、どうも背中の感触がおかしい、なんかやらかいものが当たってるような気がする。なんだこりゃっと、これは彼女は胸を押し付けてきているんです。背中に。蛍光灯の下でですよ?同僚上司が見ている中でですよ?しかも午後の5時に。なんだこりゃ、そんな馬鹿な、そんな狂った話があるわけはない、これは偶然だ、要は彼女が無理に肘でマッサージをするから、ポジション上こういう接触が起こらざるを得ないんだ、とこう思ったんです。
ところが、それは違う。彼女はさらに胸を押し付けてくる。あれは触ったら多分柔らかい乳でしょうね。そして大きい。背中の感触からいってそう感じました。日本人であそこまで大きい胸を持ってる女はそうはいません。
そして彼女が僕の肩を肘でマッサージし始めた刹那、彼女は息をフッと僕の耳に吹きかけてくるんです。裏を返したら彼女、僕の耳たぶをしゃぶるくらいのことをやったかもしれませんよ。

こりゃ今まで感じたことのないエロだな、世の中広いなあと思いながら彼女の胸の感触を楽しんでいると、小田急沿線の有閑マダム然とした30半ばと思しき女性が、優男風の長髪をなびかせたマッサージ師に連れられて僕の隣の施術台に横たわります。
優男は渋い声でこう言います。
「どこか触ってほしくない部位はありませんか?」
やはりそれが型なのですね。
「いえ、特に。」
やや高い、しっとりした声で有閑マダムは答えます。
「今日はどこをお揉みします?」
ほおほお、あなたこの優男がお気に入りなのね。
「うーん。今日も、そのぉ、お尻周りが、痛くって。」


このマダム、軽く俺の3倍は大胆だな。こう思ったものです。

1時間2980円の健全なマッサージ屋で目にしたちょっとエロい光景について

女性が輝く社会とかいって女性にも激しく働かせるのですから、そんな女性に温もりと悦びを与える男娼がいるべきだと思います。じゃないとあんまり女性が可哀想です。

1時間2980円の健全なマッサージ屋で目にしたちょっとエロい光景について

タイトルの通りです。 男性の読者の方、是非家に帰る前に一人でお読みください。女性の読者の方、そんなに過激ではありません。ご心配なく。 結構真面目に性に向き合った作品と自負しています。是非ご一読をば。

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • 時代・歴史
  • 成人向け
更新日
登録日
2016-11-18

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