悪と対峙。

私たちは、今日も同じことを繰り返している。

とある星の、とある場所。
日時もなんにも記録されていないくらい曖昧な昔々の伝説が今、鮮明に蘇ろうとしている。


「とうとうこの日がやって来たわね」

「勝つのは我らの軍だ、お前1人に何が出来る?」

黒髪ロングのセーラー美少女と嘲り笑うハット帽の男。

2人は対峙していた、『相対する存在』として。

「ほぅ?そんな言葉を言えるのも今のうちと思いなさい。」

肉食獣も殺しそうな鋭い眼光で美少女はそんな言葉を吐き捨てた。

「くくっ、いいだろう。」

余裕ぶったハット帽の男の声を皮切りに、2人はこれまた鋭い刃を持って瞬時に距離を詰めた。


金属と金属がぶつかり合い、共鳴する。

水面に1粒の水滴が落ちるがごとく、緊張が走が走った。


お互いの顔面が数cm間近になった時。何度目か分からないこの対峙する時間が最悪な気持ではなく、どこか幸せな気持ちになるのはお互い心の中での秘密である。

殺しあえ無いのも仕方が無いだろう。


『恰好いいわ、、』
『愛らしい、、』


昔々の伝説は、戦いの伝説か。それとも愛か。

悪と対峙。

ありがとうございましたられば。

悪と対峙。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-11-11

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted