写真の中のキミ

最後に君が僕に残した質問。
僕は今でもその答えを探している。

高校生のあの冬からずっと…

0.プロローグ

あの時、僕が弱かったら今より優しくなれたかな?
もう少し強かったら、見ていた景色は変わってたのかな?


あの時手を離したことを、今でも僕はわからないでいます。




高校生だった時の僕とキミ。
未完成な僕たちの短い小さな恋。
今でも答えられない質問を、最後に君が僕に残した。




僕は今でも、その答えを探しています。

1.今の僕とキミ

真っ白に色を変えた地面を、智昭はゆっくりと踏んだ。
後ろを振り返れば、智昭が歩いてきた道に大きな足跡が点々と残ってい る。
青かった空は、今はもう薄暗いオレンジ色の夕焼けへと変わっていた。
智昭は沈む太陽に背を向けて、落ちている小石をじっと見つめた。

「智、なにやってんだよ。置いてくぞ!」

少し先の曲がり角に立つ親友の祥太郎が、大きく手を降りながら智昭を呼んでいる。
智昭は小石から目を上げ、遠くで呼んでいる祥太郎に手を上げて合図を送った。
それを確認した祥太郎は角を曲がっていった。

写真の中のキミ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

このお話は、私の永遠とも言えるテーマです。

写真の中のキミ

僕がキミから最後にもらった質問。 僕は今でもその答えがわからないでいる。 キミのいない6年目冬、たどり着いた答え…

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-07-08

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