for you

たくさんの本を読んできたし、たくさんの物語を読んできたつもりだけど、うまく書けるかはわからないな。
たくさんは書けないかもしれない。いいお話は書けないかもしれない。
でも、あなたがこれを読んで少しでもいい気分になったらいいな。
実はね、これまでも書こうと思ったことはあるんだよ。…ちょっとはずかしいな。
でもあんまりうまく書けなかった。自分の、自己満足のために書いてたからかな、ぜんぜんおもしろくないの。
私がこれから書くお話もあんまりおもしろくないかも。文章も、ぜんぜん上手くないと思う。でも、それでも書くよ。
今度は、自分のためじゃなくてあなたのために。
私は今までたくさんの本を読んできた。たくさんの物語に触れてきた。
たのしい。かなしい。うれしい。さびしい。怒り、喜び、恋しさ、優しさ。
醜いもの。美しいもの。
たくさんの感情、たくさんの想像の風景が私の中に仕舞われているんだよ。
そのたくさんのきれいなものたちが私の見る風景を美しく変えてくれる。
あなたにもわけてあげたいな。
せかいは、私が思ってたよりもほんの少し優しいみたい。いや、あたりまえすぎてその優しさを見つけにくいだけかもしれない。
あなたに私の見た美しいものを見てほしい。
だから、私はそれを文字に変えてみる。100パーセントは届かなくても、0.1パーセントでも届いてあなたがその分だけでもしあわせになってくれたらいいな。
よんでくれますか?

for you

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-07-07

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