ちゃんと生きよう
「ちゃんと生きよう」
そう思う
いつも、いつも思うんだ。
ちゃんと服をたたむわたし
ちゃんとお皿を洗えるわたし
ちゃんとごはんを食べるわたし
ちゃんとひとりで生きていけるわたし
ひとりで暮らしていて、常日頃、
仕事にかまけて他のことが疎かだ
散らかるお部屋
たまる洗い物
干しっぱなしの洗濯物
この部屋のどこかに落とした
わたしの本懐をどこかに落とした
わたしの本音をどこかに落とした
わたしの叫びをどこかに落とした
わたしの涙をどこかに落とした
いつかね、大切な人ができて、
「きみの本当のこころを見せて」
「きみのしんじつを見せて」
「きみの本当のこえを聴かせて」
なんて言われたら
「探してくるからちょっと待ってて」
なんて返さなきゃいけない
そんなことしてたら大切な人は
どっかに行っちゃうかなぁ
その前に片付けなきゃなぁ
でもわたしはとてもなまけもの
わたしはとてもズボラで怠惰
いっつもいっつもどんぶり勘定
いっつもいっつも行き当たりばったり
いつでもいつでもいい人気取って
いつでもいつでも八方美人で
お部屋の1つ2つ、
散らかってても許してよって思っちゃう
週末はお外に一歩も出ないで
散らかり放題の部屋でお布団に潜り込んで
月曜日が来るまで夢で遊んでばかりいる
ちゃんと生きよう