記憶

この話は、DQⅧの物語が始まる前の出来事を、グルーノおじいちゃんの紙芝居をもとに書いたものです。自分で書いてて、Ⅷの主人公の、そしてⅧのストーリーの奥深さを改めて感じました
…実際の僕はこんな真面目じゃないんですが、初めてでよく分からないとこもあるからかな?って思ってます

初投稿で訳わかんなくなってるかも知れませんが、まあその辺はあったか~い眼で見守ってください

では、どうぞ!
  

…前書きの使い方間違ったかな …どーしよ

「おじいちゃん、お父さんとお母さんはいつ帰ってくるの?」
「え…、えぇっとな、あ、明日だ。あと少し。もうちょっと我慢だな」
「うん! 早く会いたいな、僕のお母さん、お父さん!」

グルーノの膝の上で、無邪気に笑う幼いエイト。グルーノの心はきゅうっと締め付けられた。

ここは竜神族の里。里ではつい数日前まで、毎日のように長老会議が開かれていた。
竜神族と人間の合いの子、エイトをどうするかについてだ。最近、判決が下りた。


『エイトはまだ幼い。記憶を封じ、人間界へと追放してしまえば、もう戻ることは出来ないだろう』

『それがいい』

『…では、意見はまとまった。竜神王様によりエイトに記憶封じの呪いをかけ、人間界へと落とす。…決まりだ』

『待ってくれ!』

『…グルーノ。何か意見があるのか』

『これではあまりにもエイトがかわいそうだ! 何かほかの方法はないのか!』


だが、一度下った判決が覆ることはなかった。

まだ六才のエイトは何も知らない。里の外のことも、もうすでに両親がこの世にいないことも。グルーノはエイトをさびしくさせないため、全てをだまっていたのだ。

竜神族は人間を嫌っている。そのため、エイトも里ではいい目で見られていなかった。
里に久しぶりに生まれた子供が、人間の血をひいているなんて、里の民は受け入れられなかったのだ。グルーノはエイトをかばい、いつも一緒にいた。

『おじいちゃん、いつも一緒に居てくれてありがとう。僕、とっても楽しいよ! 
おじいちゃん、大好き!』

そんな言葉を聞くと、グルーノはうれしくなると同時に辛くなる。
でもなんだかんだいって、とても楽しい日々だ。
この生活が、いつまでも続くなんて思ってもいないけど、でも…。

今日はエイトの記憶封じの儀式の日。グルーノは竜神王からこう言われていた。

『いつでもいい。覚悟が決まれば、私のところに来るのだ。だが、あまり時間はないぞ』

だが、自分のたった一人の孫の、今まで遊んだこと、話したこと、この里で過ごした時間の全ての記憶が消えてしまうのだ。それに、もう2度と会えない。何より、エイトにかけさせる一生の苦労…。

…里の者皆で決めたこと。やらなくてはならない。それに、エイトがこのまま大きくなっても、一生せまい里でのけものにされるだけ…。
グルーノは覚悟を決めた。

竜神族の里、儀式場にて。

「グルーノ。覚悟は決まったな」
「…はい」
「竜神族と人間は共存することはできない。その二つの血を引き継いだエイトも同じ。
…人間は争いをやめない。愚かな生き物だ。私達とは、永遠に理解し合えない。
…かわいそうなことだが、仕方がない。分かってくれたのだな」

グルーノは跪(ひざまず)き、何も言わずうなずいた。


運命の時。いよいよ儀式が始まる。

「エイト、私の前に跪きなさい」
「はい、竜神王さま」

エイトは、竜神王の前で祈る体制をした。

「今ここにエイトの記憶を奪い、永遠に人間界へと追放する」

竜神王は杖を天に掲げ、祈るように言った。杖先のシャランという音が、辺りに響いた。

しばらくそうしていた後、竜神王はエイトの頭に杖先を向けた。その瞬間、エイトをまぶしいばかりの光が包んだ!
「…人間界で幸せにな」
竜神王は小さく言うと、邪悪な色をした魔力の玉をつくりだし、エイトを包む光の中にグッと押し込んだ。

…………………………


―光は消え、そこにエイトの姿はなかった。
……儀式は終わった。

「…少し疲れた」

「お待ちください! 竜神王さま!」

グルーノが立ち去ろうとする竜神王をひきとめた。

「私にエイトを探させてください! 大事な娘のたった一つの置き土産だ! 放っておけません!」

竜神王は少し驚いた様子だったが、すぐにゆっくりとうなずいた。

「いいだろう。ただし条件がある。ネズミに姿を変え、決してエイトと話してはならん。いいな?」

「…はい」

グルーノが返事をすると同時に、竜神王はグルーノをネズミの姿に変えた。
グルーノは一心不乱に里を飛び出し、エイトを追った。

全ては、始まろうとしている。
                          ―END―

記憶

ド~でした? いや~それにしても! エイトの主人公はかわいそうだな  天空とかに比べればまだ恵まれてるけど、やっぱりかわいそう。
でも、弱音も一つも吐かないから(僕のイメージ)、とっても強いんだね  ……泣ける そして憧れる

では、次回作も考えてありますこの僕は、今回みたいなスタイルで書き続けますので、なにとぞ応援よろしくお願いします!

ということで、次回はⅥから! お楽しみに~!(して頂けたら嬉しい)

記憶

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更新日
登録日
2012-07-07

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