傷と噛み跡

傷と噛み跡

寂しさに感けて
指を絡ませ
偽りのコウイで
カラダだけ満たして
生産性のない言葉に
ココロは空虚なままで
首筋に
内腿に
残った傷だけが
彼の存在を確かめる術で
濁って歪んだ関係だけが
僕を内から蝕んでいく

ああこのまま果てるのかと
澱んだ空気に響く水音を
渇いた喉から溢れる嬌声を
耳を囓って消し去って

僕は今日もまた。

傷と噛み跡

ただ、必要とされていたいだけ
それがたとえ刹那の出来事だとしても。

ありがとうございました。

傷と噛み跡

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2016-10-24

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted